死を描く影絵
推理傑作集
カッパ・ノベルス
森村誠一
1994年3月31日
光文社
832円(税込)
小説・エッセイ / 新書
絞死体の手に握られた蜘蛛の死骸。被害者・秋月さゆみの衣服についた大量の髪の毛。単身赴任の藤岡達夫が馴染みとなっていたコールガールと同一人物か。離婚寸前の冷えきった家庭、憂さを晴らす浮気。彼が呼び寄せた“出張サービスの一夜妻”の名は中野さゆみ。彼女の人柄に惹かれた藤岡は指名を重ねたが、ある日、突然、蒸発した。行方を追う藤岡の前に刑事が…。“蜘蛛”と“毛髪”-意表をつく決め手が犯人を名指す。深夜電話、指定席、犬の啼き声、ポラロイド写真…。日常生活に潜む殺意を見事に抉り出し、読者を森村ミステリー・ワールドに誘う傑作集。
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