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夜間飛行
光文社古典新訳文庫
アントアーヌ・ド・サン・テグジュペリ / 二木麻里
2010年7月31日
光文社
594円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
南米大陸で、夜間郵便飛行という新事業に挑む男たちがいた。ある夜、パタゴニア便を激しい嵐が襲う。生死の狭間で懸命に飛び続けるパイロットと、地上で司令に当たる冷徹にして不屈の社長。命を賭して任務を遂行しようとする者の孤高の姿と美しい風景を詩情豊かに描く。
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(無題)
「部下を慈しめ。だがそれを口に出すな」リヴィエールの強くあれという矜持を感じる。弱さはある。傷も痛む。けれどそれを隠して毅然とするのはあまりにも大変だ。誰にも理解されず、誰にも共感されない。 「自由と孤独はセット」とは竹内まりやの謂だが、自由は一人になって初めてその動きやすさを知る。孤独とは気づきを与えられて始まる。 それともどかしさ。指揮官(社長)という立場上、彼には監督責任がある。監督責任とはなかなかどうして多義語なもので、「社に責任を持つ」「社員に権利を与える」一方で「社員に義務を完遂させる」のも監督責任と言える。自分の動けることはない、待っているしかない。これほどもどかしいことがあるだろうか。いや、ない(反語)。 毅然、毅(つよ)さ。読み取ったテーマだが、2019年4月20日時点では50%、行っても75%しか共感できない。今の僕には孤独を感じる敏感さがおよそ欠落している。2019年の足踏みを経て、25%の増加を見込めるか、それも自信がない。成熟した大人になって、もう一度読みたいタイムカプセル小説。
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