イモムシ偏愛記

吉野万理子

2019年9月19日

光文社

1,870円(税込)

小説・エッセイ

お屋敷街の麓にある新興住宅地に引っ越してきた中学3年生の凪。周辺は自然豊かで、大きな庭がある家も多いが、母親が大の虫嫌いのため、凪の家の庭はとても小さい。ある日、ひょんなことから、近所の豪邸に住む嘉世子と知り合いになった凪。嘉世子が、大好きなアイドル・ヒカルの祖母だと知り、なんとかヒカルに近づけないかと目論む。嘉世子の家に招かれ、まるで森のような広大な庭に圧倒されていると、なんとイモムシの世話を託されることに!ヒカルに近づく最短距離だと思い、しぶしぶ引き受けるが、いつの間にか不思議な愛らしさといじらしさに満ちたイモムシに魅了されてゆく。しかしそんな穏やかな日々に不穏な影が忍び寄り…。多感な少女の心の成長を描く、爽やかでほろ苦い青春ストーリー。

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