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玉木宏を主演、綾瀬はるかをヒロインにドラマ化もされた本作は、歴史SFエンタテインメント小説であった。
玉木宏を主演、綾瀬はるかをヒロインにドラマ化もされた本作は、歴史SFエンタテインメント小説であった。割と練りこまれたプロットを背景に、新任先生と生徒の交流、先生間の交流などもなんとなく面白おかしく描かれている。 神経衰弱で大学の研究室から厄介払いされた主人公「おれ」が、奈良女学館高等学校に臨時教師として赴任するところから物語ははじまる。奈良公園の大仏殿で、「出番だよ、先生」と雌鹿に話しかけられ、運び番として選ばれたことを知った先生は、「さんかく」と呼ばれる”目”を手に入れるため、恋に、教師に、剣道にと奔走する。鹿島大明神、神無月、目、さんかく、卑弥呼、奈良、神の使い、富士山噴火などのキーワードで盛り上げるし、ちゃんと日本神話の基づいた背景を抑えているところが物語を深くしている。また、それなりに伏線を張りつつ物語を進めていて、軽いミステリとしても楽しめる。 神経衰弱や、マドンナ、先生のあだ名、地方へ教師としての赴任など、なんとなく夏目漱石のパロディっぽさをかもし出している。とくに「坊っちゃん」を連想とさせると、井上ひさしが評していたと知り、なるほどな、と思う春の夜。 鹿男あをによし この本を読んだ理由としては2008年本屋大賞にノミネートされていたからである。最近、ドラマ化されていたからだったり、たまたま休みの日にロケをやっているのをみたこと、ましてや「『鹿男あおによし』撮影中の綾瀬はるかを生でみたっ」といったりしたことはまったく関係ないのだ。ミーハーじゃないやいっ!(というか、本屋大賞ノミネート作品を選んでる時点でミーハーだけども。。)でも、ドラマの配役をチェックすると結構そそられる。最初に書いた主演もそうだが、藤原くんを女性にしヒロインとしてしまうキャスティング、児玉清のリチャードなんかも絶妙かもしれない。そしてなんといっても、堀田イト役の多部未華子だ。ドラマはザッピングレベルでちょい見していたので配役は知っていたが、「野性的魚眼」という表現、まさに多部未華子ぴったしである。再放送があれば観てみたいものである。
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鹿に乗って通学
京都がカラーテレビだとしたら奈良は白黒テレビ、京都より先に奈良があったように、奈良には古いイメージがいつまでも残っています。そこを舞台にこんなにポップな小説が出来るなんて面白いの一言です。奈良には沢山の思い出があるので、至る所で昔の思い出を思い出しながら読了しました。やっぱりドラマの原作になりそうなお話だと思いました。展開もいいし、文章も軽やかでした。ファンタジーだけど、奈良が舞台だっただけに私にはリアリティーがあり、自分も鹿男になったような感じで読めました。写真とったら顔が鹿だったりして。そして、素敵なラストでした。私はこういったラストが好きです。心が温まり、小説の世界に感謝して現実に戻れる至福の時間です。ありがとうございました。 鹿に乗って登校して来たってボケをまにうける関東人って。。。こんな人も本当にいるのだろうか。現実は小説より奇なり。あるかもしれませんね。 懐かしい名前も出て来ました。スーパー銭湯なんてない時代から奈良健康ランドはあったよなぁ。今でも健在なのは嬉しいことです。 発見もありました。飛火野って「とぶひの」とも呼ぶんですね。ずっと「とびひの」だと思っていました。 鹿が話したのなら世界の歴史が変わる。世界の歴史はこのままが良い。面白い考え方、文章ですよね。私も世界が大きく変わるようなことは無くて良いと思う方です。 東大寺の大仏が立ち上がって歩けたら、7時間で東京に行けるそうです。それでも結構かかるなあ。 手に汗握る剣道の大会でクライマックスかと思いきやそうでは無く謎解きが始まる展開。どこを切っても面白かったです。 鹿の毛色は若草山の山肌によく馴染む。その通り!
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