アウトサイダー
組織犯罪対策課八神瑛子 3
幻冬舎文庫
深町 秋生
2013年6月26日
幻冬舎
649円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
自殺とされた夫の死の真相に迫る警視庁上野署の八神。警察による証拠改ざんの疑いが増す中、執念で掴んだ手がかりは、新宿署の五條の存在だった。権威と暴力で闇社会を支配する五條に、八神は命を賭した闘いを仕掛ける。硝煙の彼方に追い求めた真実は見えるのか?美しくも危険すぎる女刑事が疾走する警察小説シリーズ、壮絶なクライマックスへ。
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上野署の美貌刑事・八神瑛子の夫が追っていたヤクザの親分は夫と同じように動機もないのに自殺していた。さらには親分の金庫番をしていた投資ファンドの社長も自殺していた。親分が死んだとき、海外に高飛びした若手ヤクザがいた。そのヤクザ設楽が日本に舞い戻っているという。一方富永署長は能代刑事部長の訪問を受けていた。能代は、暗に瑛子に手を出さないよう忠告するのだった。不審に思った富永はかつての部下を使って部長を調べさせると、公安を影で操っていた大物OBが浮かび上がってきた。一方、瑛子の方も、死んだ親分が警察上層部となんらかの関係があったことに気づく。そんな彼女の前に、公安あがりの刑事・五條が姿を現すのだった。 彼女の前行く手を阻むのは2組。一組目は前述の公安くずれの残酷非情な刑事・五條である。彼は、公安OBの大物の手足となって、何人もの人間を闇に葬ってきた。今回もヤクザ組織を影で操っている。もう一組は、やっぱりヤクザである。こっちの方は、容貌魁偉の怪人とホストクラブの店長という組み合わせである。 ま、理屈抜きに楽しめるエンタテインメント作品として、高い評価を与えても良いと思われる。一連の事件の黒幕で五條という刑事が登場するが、このキャラクターが面白い。当初は真面目で優秀な公安警察官で有ったが、妻と子を失ってから悪徳刑事へと変貌していく。ここらは瑛子と同じであるが、五條は私服を肥やすため、瑛子は私怨を晴らすために極悪非道の警察官となるのであった。そんな瑛子に自分と同じ獣の臭いをかいだ五條は今際の際にこんな風に告げたのだった。「愉しかっただろう。悪党と仲良くつるんで、おまわりを犬みたいにこき使う。気に入らない野郎はぶちのめす。蜜の味がしたはずだ」
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カッコいい姉さん
組織犯罪対策課、組対に所属する八神瑛子は、警察に自殺とされた夫の死の真相に迫るため、ありとあらゆる手段を講じていく。容姿端麗ながら暴力も癒着も躊躇ない激烈な捜査で犯人を上げる様は、鬼神のよう。単独捜査も多く、情報を得るため金で同僚を買い、悪党とも手を結ぶ。夫を殺した真犯人に近づけば近づくほど彼女の周りは過激度が増す、それほどまで危険な情報を夫は掴んでいたため殺された。もはや彼女を突き動かしているのは復讐以外のなんでもない。過激度に目を瞑りたくなるシーンも多いです。悪魔のような行動に見えてそこには彼女の深い深い悲しみを感じ得ざるをえない。 暴力シーンなどけっこうハードなので、そういうの苦手な方にはオススメはできません。構成としてはよくできてるので、ノンストップで読んでしまいました。
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