海渡るフォルトゥーナ 黒の行方

鷹嶋 ちた

2023年2月17日

幻冬舎

1,650円(税込)

小説・エッセイ

織田信長が台頭した天正の世、キリスト教の布教のため黒人従者のマトペ(弥助)とともに日本に赴いたイタリア人巡察師のヴァリニャーノ。その心には常に、ローマ教会音楽を確立させた音楽家・パレストリーナの教えがあった。時を同じくして、千宗易(のちの千利休)は「御茶湯御政道」によって時の権力者たちの信頼を勝ち取りながらも、万人が分け隔てなく楽しめる真の茶道を追求していた。信じるものは異なっていても、安寧な世を求める心は等しい。波打つ時代の狭間で両者の心が邂逅するとき、海を越えて歴史が大きく動き出すー。

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