大往生したけりゃ医療とかかわるな
「自然死」のすすめ
幻冬舎新書
中村仁一
2012年1月31日
幻冬舎
836円(税込)
美容・暮らし・健康・料理 / 新書
3人に1人はがんで死ぬといわれているが、医者の手にかからずに死ねる人はごくわずか。中でもがんは治療をしなければ痛まないのに医者や家族に治療を勧められ、拷問のような苦しみを味わった挙句、やっと息を引きとれる人が大半だ。現役医師である著者の持論は、「死ぬのはがんに限る」。実際に最後まで点滴注射も酸素吸入もいっさいしない数百例の「自然死」を見届けてきた。なぜ子孫を残す役目を終えたら、「がん死」がお勧めなのか。自分の死に時を自分で決めることを提案した、画期的な書。
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(無題)
著者は、老人ホームの常勤医として、多くのお年寄りの死を看取っている。現代の医療が死を敗北として位置づけるため、自然死を妨げているというのが本著の論旨だ。死という人生の大問題に対して著者は笑い飛ばすほど余裕を持って見つめている。肩の力が抜けて自然体である。 著書は「がんになったら治療しないで大往生しなさい」と説いている。ある意味、大胆な主張だから、賛否両論があるだろう。ところが本書は結構売れているらしい。おそらく、この本の読者は、ある程度の高齢者で、しかも健康な人たちに違いない。現在闘病中の人や、家族が闘病中という人は、本書を手に取らないだろうし、例え読んでも共感はしないだろう。何故ならガン患者は、生き永らえるわずかな望みに我が身を託し闘病しているからだ。だから本書はそうなる前に死を見つめ覚悟を固めなさいと勧めているのだ。 最初に自然治癒の考え方が提起されている。 著者によると治療の根本は、自然治癒力を助長し、強化することにあるという。つまりは 1 自然治癒の過程を妨げぬこと・・・発熱は治癒の正常な反応で過程 2 自然治癒を妨げているものを除くこと・・・異物は取り除く 3 自然治癒力が衰えている時は、それを賦活すること・・・まずは食べて栄養を補給する 4 自然治癒力が過剰である時には、それを適度に弱めること・・・過剰なアレルギー反応の抑制 また、著者が大往生といっている自然死は、餓死でありその実体は以下のようなものであるらしい。 「飢餓」・・・脳内にモルヒネ様物質が分泌される 「脱水」・・・意識レベルが下がる 「酸欠状態」・・・脳内にモルヒネ様物質が分泌される 「炭酸ガス貯留」・・・麻酔作用あり 死に際は、何らの医療措置も行わなければ、夢うつつの気持ちのいい、穏やかな状態になるということ。これが、自然のしくみ。自然はそんなに過酷ではないのだそうだ。 立花隆の「臨死体験」にも同様な事が書かれていたと記憶している。そうしてみると、一度死んでみるのも悪くないかもしれない。
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