もの

現代的実体主義の存在論

加地 大介

2018年12月15日

春秋社

4,400円(税込)

人文・思想・社会

本書の考察対象となる「もの」は基礎的な物理的対象だけではない。食物・家具などの、私たちの周囲にある中間サイズの日常的物体、穴・虹などの擬似的物体、人物・精霊のような、単なる「物体」とは言いにくい実体的対象、企業・国家のような社会的・制度的対象なども、その視野から排除されることはない。本書のタイトルが「もの」であって「物」でない理由もそこにある。量子論・相対論などによって根本的に改変されゆく物質像に対して、形而上学はどのような発言を行いうるのか考察し、アリストテレス以来の実体主義を洗練し、個体・因果・時間にまつわる諸問題にも解決の見通しを与え、実在の本性に迫る包括的かつ画期的な形而上学理論の構築。

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