匂いと香りの文学誌

春陽堂ライブラリー 1

真銅正宏

2019年10月10日

春陽堂書店

2,640円(税込)

人文・思想・社会

古今東西の名作という素材を匂いや香りというスパイスを通してアレンジし、提供する著者の技量は卓越している。 官能と深淵が立ち上がる。あるいは生命そのもの。-茂木健一郎 文学の香りを読む! 五感のうちでも、最も記憶と結びつきやすいと云われる嗅覚。 『失われた時を求めて』に代表されるように、その感覚を表現した文学作品は数多くある。 小説のなかの魅力的な匂いと香りを楽しむことは、読書という行為をより豊かなものにするだろう。 「におわないこと」が重視され嗅覚を使う機会の減った現代だからこそ、香り立つ文章の楽しみ方を伝授する。 ブックガイドとしても楽しめる一冊。 ■本書に取り上げられている主な作品(目次より) 古井由吉「杳子」/田山花袋「蒲団」/大岡昇平「武蔵野夫人」/田村俊子「憂鬱な匂ひ」/村上春樹「羊をめぐる冒険」/ 夏目漱石「それから」/三島由紀夫「沈める滝」/赤江曝「オイディプスの刃」/永井荷風『ふらんす物語』/薩摩治郎八『ぶどう酒物語』/柳沢健『三鞭酒の泡』/横光利一「上海」/金子光晴「どくろ杯」/堀田善衛『上海にて』/武田泰淳「上海の蛍」/ 若江得行『上海生活』/林京子「上海」/薄田泣菫「女房を嗅ぐ男」/織田作之助「夜の構図」/川端康成「眠れる美女」/ 嘉村礒多「業苦」/尾崎紅葉「金色夜叉」/谷崎潤一郎「厠のいろ〳〵」「少将滋幹の母」/尾崎翠「第七官界彷徨」/ 小泉武夫『くさいはうまい』/宮本輝「にぎやかな天地」/開高健『小説家のメニュー』/村上春樹「土の中の彼女の小さな犬」/ 堀辰雄「麦藁帽子」/加納作次郎「乳の匂ひ」/三好十郎「肌の匂い」/小川未明「感覚の回生」/村上春樹「午後の最後の芝生」/ 村上春樹「中国行きのスロウ・ボート」/北原白秋「新橋」/森茉莉「甘い蜜の部屋」/永井荷風「墨東綺譚」/幸田露伴「香談」

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