
陽気なギャングの日常と襲撃
長編サスペンス
Non novel
伊坂幸太郎
2006年5月31日
祥伝社
921円(税込)
小説・エッセイ / 新書
人間嘘発見器成瀬が遭遇した刃物男騒動、演説の達人響野は「幻の女」を探し、正確無比な“体内時計”の持ち主雪子は謎の招待券の真意を追う。そして天才スリの久遠は殴打される中年男にー史上最強の天才強盗4人組が巻き込まれたバラバラな事件。だが、華麗なる銀行襲撃の裏に突如浮上した「社長令嬢誘拐事件」と奇妙な連鎖を始め…。絶品のプロット、会話、伏線が織りなす軽快サスペンス!伊坂ブームの起爆剤にして、映画化で話題の「陽気なギャング」ここに待望の復活。
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もこりゅう
これぞ、伊坂節といえる小粋な会話と、おしゃれな人物、ステキな世界観の颯爽とした作品である。
ノリにノッている伊坂幸太郎初の続編小説。この小説は「陽気なギャングが地球を回す」の、続編、という位置づけ。続編とはいっても、設定、人物、世界観が同じで、前作の後の話、くらいのノリなので、こっちからみても十分面白いだろう。まぁ、前作から見ると十二分に楽しめるだろうけども。と、言い切れる作品である。 これぞ、伊坂節といえる小粋な会話と、おしゃれな人物、ステキな世界観の颯爽とした作品である。4つの短編と、中編からなる作品なのだが、すべては一本につながっている。やっぱり、短編の伏線があとの中編に絡んでくるところが読んでいて気分がいい。そしてもちろん、最後にはどんでん返し。まぁ、このどんでん返しは、たいした驚きはないのだけれど、そこにいたるまでの過程で満足できる作品である。 伊坂幸太郎の作品の良さは、なんといっても、読みやすい会話のリズムと軽い文体だろう。サクサクすすむ。そして、ひとつの会話の中にもオチがあるところが、印象的で、笑いを誘う。ふふっ、ってね、わらちゃうのよね。また、彼の作品中には強烈なキャラクターが出てくることが多い。この作品ではもちろん、響野という男。「わたしの言うとおりにやれ。わたしのやる通りにではなく。」素晴らしく、とんでもないことをいうやつだよね。 この作品の前作、「〜が地球を回す」は、映画化されている。まぁ、もうちょっと忘れたころに見てみよっかねー。響野が、佐藤浩市かぁ。。なかなかいんでないか??
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