編集ガール!
祥伝社文庫
五十嵐貴久
2015年9月2日
祥伝社
737円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
出版社の経理部で働く久美子は、突然新雑誌の編集長に任命されファッション誌をつくることに。二十七歳で、編集未経験の彼女は大パニック!さらに集められた創刊メンバーはクセモノばかりで彼氏の学まで部下になる始末。久美子は書籍編集者の学を頼るが、どこかとんちんかんで…。無事雑誌は創刊されるの!?働く女子が悪戦苦闘する、お仕事×ラブコメディ!
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ホント売れなきゃ本は紙くず
本なんてね、売れなきゃただの紙屑だから】 出版社の経理部で働く久美子27歳。 いつ出したか思い出せない企画が社長の目に留まり、企画した本人が編集長になるべきだと、新雑誌の編集長に任命され、編集の経験もないのにファッション誌を作ることに。 もちろん、全力で断った。 誰かほかにいるはずだ。もっと適任の人材が。 少なくとも私じゃない。それだけは絶対だ。 無理です、できません、無茶です、、、 どんな言葉を並べても、泣きながら無理だと伝えても、暖簾に袖押しとはこのことだった。 変わり者のワンマン社長は一切聞く耳を持たない。 この会社で、社長の命令は絶対だった。 やりたくない。 やれるわけがない。 会社を辞めるか、編集長をやるか。 私にはその二択しか残っていなかった。 辞めれますか、このご時世に。 究極の選択だった。 「私」がやらないと終わらないし、始まらない。 創刊まで5か月しかなかった。 わからない、誰か助けて、では済まされない。 自分で考えて、決断を下していかなければならない。 経理部で流れ作業のように仕事をしていたのとまったく違った。 腹をくくってきっぱりと自分の意見を言う。 自分が正しいと信じられることを正しいと言う。 違うと感じたことは勇気をもって違うと言う。 その結果とリスクを引き受ける覚悟を持つこと。 それは、どんな仕事でも大切なこと。 彼女がこの仕事を通して学んだこと。 それは将来大きな財産になるだろう。 しんどい、大変、過酷、やめたい、、、 その過程を乗り越えたものしかわからない。 その先に見えた手ごたえに、やみつきになる。 仕事のその先にあるもの。 あなたには見えますか? 【だから編集者はやめられない】 編集ってどんな仕事をするのだろう。 集めて、集めて、集めて、編む人。 ひたすらに地味な作業と面倒な折衝の積み重ねです。 でも、、 地味な作業の積み重ねは、最終的に本という目に見える形で報われる。 集めて、編んで、一冊の本ができあがる。 すごく大変なんだけど、やめられない。 それはやった人にしかわからない。 編集ってどんな仕事をするのだろう。 そう思う人はこの本を手に取ってみてください。 あ、これは私に向いてるかも?と思えるかもしれませんよ
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