鈴河岸物語

長編時代小説

半村良

1991年10月1日

祥伝社

1,494円(税込)

小説・エッセイ

幕末嘉永年間-。何やら騒然としてきた世情をよそに、江戸の下町・鈴河岸にある一丁長屋では、貧しいが気持ちの温かい職人衆の暮らしが続いている。横丁の人気者剣次郎は、男前で頭も切れ、誰よりも腕が立つ鈴作りの錺職人。代々伝わる長十手は、どんな刀より硬い代物で,彼の自慢だ。ある日、剣次郎は町方与力から、辻斬りの刀を折れとの密令を受けた…。どこかの殿様が、入手した名刀の試し斬りをしているらしいのだ…。江戸市井の人々の出逢いと別れ、情と非情を、きめ細かな人間描写で描く著者得意の傑作時代小説。

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