家康、江戸を建てる

門井慶喜

2016年2月9日

祥伝社

1,980円(税込)

小説・エッセイ

「北条家の旧領関東二百四十万石を差し上げよう」天正十八年、落ちゆく小田原城を眺めながら、関白・豊臣秀吉は徳川家康に囁いた。その真意は、水びたしの低湿地ばかりが広がる土地と、豊饒な現在の所領、駿河、遠江、三河、甲斐、信濃との交換であった。愚弄するかのような要求に家臣団が激怒する中、なぜか家康はその国替え要求を受け入れた…。ピンチをチャンスに変えた究極の天下人の、面目躍如の挑戦を描く快作誕生!

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Tojo Hiroyuki

(無題)

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3.9 2022年02月23日

力を蓄えた三河の地から、湿地の何もない関東への国替え。振り出しからの大事業。治水や貨幣、上水道。江戸を興す事業ごとに物語がある。主役は熱い職人たち。生涯どころか世代を渡る事業の物語。一気読み本です。

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yamaura

家康が江戸を作る。

starstar 2.0 2021年08月20日

家康が江戸を作るまで。 江戸は最盛期、世界最大の人口密度を誇ったらしい。しかし一方、家康が来るまでは荒れ放題の土地だったとか。有名な利根川東遷、玉川上水、築城等、家康がどのように天下の街を整備していったか、大名や職人の目を通して描かれる。 タイトル通り、各章に家康は出てきて彼を中心に物事は動くのだけれど、あくまで主人公は職人であり、彼らの尽力と犠牲で江戸、ひいては今の東京があると学べる。まだインフラ整備の技術が発達していない時代、ゼロから作り上げることは大変な困難だっただろう。各章のどの大事業も、今の東京には欠かせないものであり、徳川幕府が無ければ、今の日本はまた違ったものになっていはず。そんな過去に思いをはせることができる、東京に住んでる方に特におすすめ。 でも、門井さんの本はすごく読みやすいんだけど、やっぱ歴史小説は肌に合わないな〜

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りき

(無題)

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4.2 2019年01月14日

400年以上経て現代でも東京が日本の首都として機能しているのは徳川家康による“江戸開発”のインフラ整備があったからこそ。当時の開発現場が、携わった官~民の創意工夫や苦悩、それぞれの人間ドラマを通じて生き生きと伝わってくる。現代の地図と照らし合わせて読むと面白い。

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