ピグマリオンの涙

阿木慎太郎

2020年11月12日

祥伝社

1,870円(税込)

小説・エッセイ

フリーライターの南比奈子が取材することになったのは、伝説の映画プロデューサー、上野重蔵。彼には不可解な謎があった。文芸映画の巨匠として名を馳せていた五十数年前に突如、表舞台から姿を消したのだ。数年後、映画界に再登場したのは、なんとポルノの製作者としてだったー。取材の中で比奈子は、上野が製作したという邦画史上存在しないはずの映画の存在を知る。百年に一度の女優のデビュー作となるはずだった本作が、完成後、上映取りやめになったことも。取材を続けるうちに、上野重蔵という男と幻の映画の全貌が次第に明らかになっていくー。

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