王妃の帰還

柚木麻子

2013年1月31日

実業之日本社

1,540円(税込)

小説・エッセイ

聖鏡女学園中等部二年の範子は、仲良しグループで地味ながらも平和に過ごしていた。ところが、公開裁判にかけられ地位を失った滝沢さんを迎えることとなりグループの調和は崩壊!範子達は穏やかな日常を取り戻すため「プリンセス帰還作戦」を企てるが…。女子中学生の波乱の日々を描いた傑作長編。

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ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

--
0
2020年01月16日

みんなのレビュー (1)

Readeeユーザー

(無題)

-- 2018年01月21日

ちょっと前までは「もう年だから」と言えば「そんなことありませんよ」と周りが気を遣ってくれたものでした。最近では心の中でそんな言葉を期待していても「そんなことありませんよ」の言葉が返って来ることがなくなりました。ですから14歳の女子中学生を主人公にした小説を読めるかな、と思いながらページを開いたのでした。その逡巡がページを繰るスピードを遅いものにしました。女子中学生の滑った転んだの顛末を爺さんが読んで面白いはずがありませんものね。結局読み終わるまで、随分と時間を費やしてしまいました。読むペースが上がったのは、途中で本書の題名が王女ではなく、王妃となっていることに気がついてからですかね。14歳の少女ですから、ここは間違いなくお姫様ですよね。作者はなぜ王妃としたのでしょうか。それはマリー・アントアネットを下敷きにしていたからなんですね。 マリー・アントアネットで思い浮かべるのは、やはりベルサイユのばらでしょう。あの中で首飾り事件というのがありましたよね。あれと同じシチュエーションで、腕時計事件が起こってマリーアントアネットの評判がガタ落ちしたのと同様にクラスの一の美少女・女王然としていた滝沢が学級のヒエラルキーの頂上から転げ落ちるのでした。 それで、第1章が「ギロチン」。マリー・アントアネットが断頭台で露と化したのを連想します。第2章「マカロン」と第3章「ディアマン」はともにお菓子の名前です。マリー・アントアネットが残したと伝えられる有名な台詞「パンが無ければお菓子を食べればいいじゃない」の言葉が連想されます。第4章「ハンカチ」。ハンカチが今のように四角になったのは、マリー・アントアネットが夫・ルイ16世に依頼して統一したエピソードが、紹介されています。そしてフランス革命がブルボン朝の王政復古となるのと同様に、聖鏡女学園中等部2年B組の騒動も終わりを告げるのでした。 それにしても柚木麻子は女の世界を描くのが上手いですね。男から見れば、とてつもなく面倒くさいんですけどね。女子は中二にもなると、クラスの中で上下関係と立ち位置が明らかになっているんですね。それにしても女子は怖いですね、残酷ですね。そんな辺りが見事に描きこまれています。 ところで、この本の表紙は一定以上の年齢の人にとって、電車の中で堂々と広げるには恥ずかしいものがありますね。

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