超零戦、飛翔せよ!

風涛の艦隊第2部

Joy novels simulation

すがやみつる

2004年9月30日

実業之日本社

932円(税込)

小説・エッセイ / 新書

「来たぞ!」湯月中尉は、酸素マスク内のマイクに向かって声を張りあげた。前方上空に迫る敵戦闘機が、機首を下に向けたのが見えたからである。爆撃機までの距離は、およそ1000メートル。高度差は2000メートルほどか。この距離と高度差なら、敵戦闘機の第一撃をかわしさえすれば、爆撃機の上空まで到達できそうだ。「ぎりぎりまで引きつけろ」湯月中尉は、さらに声をあげた。敵戦闘機三十機が、一斉に急降下を開始した。あっというまに敵戦闘機の群れが迫ってくる。

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