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戦後史の正体
1945-2012
「戦後再発見」双書
孫崎享
2012年8月31日
創元社
1,650円(税込)
人文・思想・社会
元外務省・国際情報局長が最大のタブー「米国からの圧力」を軸に、戦後70年を読み解く。
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先ずは事実確認をしっかりと
孫崎さんが「尖閣問題は今のままにしておくのがベスト」とツィートしているのを読んで、何故なのだろうかと思い「日本の領土問題」を読み、大いに納得しました。キチンとした勉強をしなくては、判断を誤ることになりかねないと反省したものでした。その後「不愉快な現実」に引き続き、孫崎さんの著書は本書で三冊目となります。高校生にもわかるように書いたと言うだけあって、実によくわかります。まず、日本の戦後史はアメリカへの外交姿勢によって決まってきたと言う前提で歴史の検証がなされます。対米追従と自主独立の二つの潮流があり、そのせめぎ合いやどちらかの勝利がエポックとして歴史的事実となって現れていると言うのです。 まずは敗戦を終戦と言い換えて、現実から目を逸らす吉田茂を初めとする対米追従派の正体暴露です。これに対してGHQの直接統治を阻止した重光葵の自主独立派。 さらには、GHQ参謀第二部のウイロビーと民政局のホイットニーの権力闘争が語られます。新憲法制定後の普通選挙後に片山哲社会党内閣が誕生したのは、ホイットニーがGHQ内で主導権を握っていたからだと言います。そして片山内閣崩壊のきっかけとなった平野農相の罷免はウイロビーの圧力だったといいます。片山哲のあとに政権を握るのは芦田均です。芦田内閣の時に昭電疑獄が起こりました。ウイロビーは東京地検特捜部を使って汚職摘発をしました。芦田内閣の命運はまわずか3ヶ月でした。この間の記述には、手に汗を握り、目から鱗が落ちる様です。 本書の特色は、歴代の政権を「自主独立」と「対米追随」という視点から評価して、その流れの中では「自主独立」が米国の圧力でつぶされるパターンがあると指摘した点にあります。特に、従来はあまり評判の芳しくなかった岸信介を「自主独立」を目指した政治家として評価し、安保騒動後の退陣は米国の謀略によるものだとしていることが、岸への評価の意外性から本書が様々に取り沙汰されている原因の様です。
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(無題)
対米従属路線と自主独立路線の対立として読みなおす戦後史。外務省視点での戦後史のような感じ。 二項対立的にかなり簡略化して描かれているので、時に単純すぎやしないかと思うこともあるけれど、その分わかりやすい。確かに高校生にも理解できると思う。学校では殆ど学ばない空白期間を学ぶのに良い。 マスゴミがなぜマスゴミなのか分かった気がする。あと、現政権は米国の奴隷なんですね。TPPは本当にやばい。日本人はもっと危機意識を持ったほうがいいと思う。
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