鬼の研究

ちくま文庫

馬場あき子

1988年12月31日

筑摩書房

836円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

かつて都大路を百鬼夜行し、一つ目、天狗、こぶ取りの鬼族が世間狭しと跳梁し、また鬼とならざるを得なかった女たちがいた。鬼は滅んだのだろうか。いまも、この複雑怪奇な社会機構と人間関係の中から、鬼哭の声が聞こえはしないか。日本の歴史の暗部に生滅した〈オニ〉の情念とエネルギーを、芸能、文学、歴史を捗猟しつつ、独自の視点からとらえなおし、あらためてその哲学を問う名篇。

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