異神(下)

ちくま学芸文庫

山本ひろ子

2003年7月9日

筑摩書房

1,540円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

下巻幕開けは、翁頭蛇体をもって大弁才天のほの暗い頭上に蟠踞する宇賀神の秘密に肉薄する。口伝と儀軌の迷路からうかびあがる叡山潅頂の秘儀は白眉の一章。そして掉尾を飾る祭文世界。みさきたなびく牛頭天王と懼れられ、八万四千の使尊眷属を先触れに天竺より飛来し、龍宮を経て本朝をさすらいわたる流浪の行疫神の相貌。偽稗の古代に天照大神との競合に敗れ、中世を経て江戸の末まで闇に鎮送されながら生き延び、時を経て再びの出世をうかがう異神。宗教史・芸能史・民俗学の閾を自在に跳びわたりつつ、おびただしい文書の博捜と今日に生き残る祭神儀礼の闇から、中世の空間に響きわたった神々の哄笑を召還する渾身の力作。

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