七度狐

創元クライム・クラブ

大倉崇裕

2003年7月31日

東京創元社

1,870円(税込)

小説・エッセイ

「季刊落語」編集部勤務を命ず。という衝撃の辞令から一年。落語と無縁だった新米編集者・間宮緑は職場に定着し、時に名探偵ぶりを見せる牧大路(まきおおみち)編集長の透徹した洞察力に舌を巻きつつ落語編集道に精進する日を送っていた。「静岡に行ってくれないかな」突然春華亭古秋一門会の取材を命じられ、北海道へ出張している牧の名代として緑は単身現地入り。この一門会は、引退を表明している六代古秋が七代目を指名するという落語界の一大関心事。何故こんな片田舎で?ここ杵槌村はかつて狐の村と呼ばれ温泉郷として栄えたが、今や往時の面影はない。世襲とされる「古秋」の名をかけて落語合戦に挑む当代の息子古市、古春、古吉。いずれ劣らぬ名人芸に感心しきりの緑。一門会直前、折からの豪雨に鎖され陸の孤島と化した村に見立て殺人が突発する。警察も近寄れない状況にあっては、電話でいくら訴えても牧とて手の打ちようがない。やがて更なる事件が。犯人捜しと名跡の行方、宿悪の累が相俟って終局を迎えたそのとき、全ての謎が解ける。

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