ロートケプシェン、こっちにおいで
相沢沙呼
2011年11月30日
東京創元社
2,090円(税込)
小説・エッセイ
やっと酉乃の本心を受け止める事ができたと思ったクリスマスのあの日。勢いと雰囲気の力を借りて告白した僕は、なんと彼女の返事はおろか、連絡先さえ聞き忘れたまま冬休みに突入してしまった。もしかして迷惑だった?悶々と過ごす僕に、新年早々織田さんたちからのカラオケの誘いがかかる。そこで起こったちょっとした事件の謎を解くべく、僕は『サンドリヨン』へと向かうが…。バレンタインチョコをめぐる事件をはじめ、学園内外で巻き起こる謎をセンシティブに描く、マジシャン・酉乃初の事件簿、第二幕。
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「ロートケプシェン、こっちにおいで」 読了
女子高生マジシャン・酉野初シリーズ 第2弾! 「午前零時のサンドリヨン」の続編になる連作学園ミステリー。 前作からの須川くんの成長は·····見られず、相変わらず悶々と過ごしている。そんな中ヒロイン酉野初はほんの少しだが積極的になって、より一層魅力的になっていく。 前作での須川くんと酉野さんの恋愛は読んでいてイライラしたが、相変わらずイライラしてツッコミたくなる。しかし、コミカルで楽しい。 今回も須川くんと酉野さんで学園の内外の謎を解いていくが、酉野さんの鋭い洞察力で真相に迫る。 今回はかなり複雑で、登場人物の整理も難しく、いじめ・学園カースト・百合····· 誰しもみんな心に表と裏を持ち合わせている。 またふたつのストーリーが同時に進行し、最後に「えっ!」と言わせる叙述トリックは素晴らしい。 日常系学園ミステリー、前作「午前零時のサンドリヨン」を凌ぐ数々の謎、2人を取り巻く人間関係、そして恋愛の行方は·····。
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