危機と人類(上)

ジャレド・ダイアモンド / 小川 敏子 / 川上 純子

2019年10月29日

日本経済新聞出版社

1,980円(税込)

人文・思想・社会

ペリー来航で開国を迫られた日本、ソ連に侵攻されたフィンランド、軍事クーデターとピノチェトの独裁政権に苦しんだチリ、クーデター失敗と大量虐殺を経験したインドネシア、東西分断とナチスの負の遺産に向き合ったドイツ、白豪主義の放棄とナショナル・アイデンティティの危機に直面したオーストラリア、そして現在進行中の危機に直面するアメリカと日本…。国家的危機に直面した各国国民は、いかにして変革を選び取り、繁栄への道を進むことができたのか?ジャレド・ダイアモンド博士が、世界7カ国の事例から、次の劇的変化を乗り越えるための叡智を解き明かす!

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カルーアミルク選帝侯💙💛

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2024年07月15日

国家と危機、という主題で身構えていたところまずジャレドダイヤモンド個人の人生経験の話があり意表を突かれた。 だが本人の経験を踏まえた挫折と克服の話、乗り越える為の12の条件は、読書を通じてジャレドダイヤモンドと対話する事が出来たと実感する、素晴らしい読書体験だった。 その後個人の危機と国家の危機の違いについて頷きながら、戦後フィンランド政治の選択的変化は知らなかったし、外国人から見た明治日本と昭和日本の決定的な違いは新鮮だった。 チリのアジェンデにも功罪両面があり、CIAだけが悪いわけではなくチリ政界の対決姿勢による失敗と和解の流れについて感動した。 インドネシア政府のナショナルアイデンティティ確立の苦悩と陰惨な過去の忘却の両面は今後同国を見る中で忘れないでおきたい。 自己啓発的勇気づけられ方と、各国史を統一した見方で分析する新鮮さの両面で、読んでいて非常に楽しかった。

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