
迷走する超大国アメリカ
日経プレミアシリーズ
小竹 洋之
2019年2月12日
日本経済新聞出版社
979円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
トランプ政権発足で、アメリカの変質は決定的になりました。自由や民主、多様性を尊び、戦後の国際秩序を主導してきた超大国の約70年ぶりの内向き宣言。「米国第一」の旗を振り、保護貿易、移民制限、孤立主義にまい進するトランプ氏は、米国を世界の火薬庫に変えてしまいました。我々が知っていたアメリカはもう存在しないのです。 米国民がこの異端児に未来を託したのはなぜか。そこには建国から240年以上を経た人工国家の機能不全と、それに対する民衆の失望やいら立ちがあります。 (1)上位1%の富裕層が富全体の4割を握る (2)白人の比率が今後30年間で5割を割る (3)0.01%の大口献金者が政治を牛耳る (4)実質200兆ドルの借金を次世代に残す 米国では経済、人種、政治、世代の上記の「4つの分断」が深刻化し、多くの低中所得層、白人層、被支配層、若年層が置き去りにされているのです。そんな国の形に絶望した中年白人の死亡率が上昇し、先進国でも異例の夢を持てぬ社会になりつつあります。 いまの米国はもはや「無限の未来」を謳歌できない。そんな置き去りにされた人々の怒りが爆発し、未曽有のポピュリズム旋風を吹かせたのです。 ギリシャ神話のパンドラの箱は、あらゆる災厄を解き放ちました。その最後には「エルピス(希望)」が残ったといいます。トランプという劇薬を投じた後の米国にエルピスは残るのでしょうか。 序 章 4つの分断〜きしむ人工国家 第1章 アメリカの再覚醒〜トランプ革命の本質 第2章 持たざる者の悲哀〜広がる経済格差 第3章 虹色国家の緊張〜深まる人種の溝 第4章 0.01%の支配〜政治に届かぬ民衆の声 第5章 若者たちの憂鬱〜重い世代間の不平等 第6章 断たれる成長の源泉〜展望なき破壊[上] 第7章 世界と日本のニューノーマル〜展望なき破壊[下] おわりに エルピスは残るか〜トランプ慣れの果てに
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