夢幻花(むげんばな)

東野圭吾

2013年5月31日

PHP研究所

1,760円(税込)

小説・エッセイ

退職し、花を愛でながら悠々自適な生活を送っていた老人・秋山周治が殺された。遺体の第一発見者は孫娘の梨乃。梨乃は祖父の死後、庭から消えた黄色い花のことが気にかかり、花の写真をブログにアップする。▼それを見て、身分を隠して近づいてきたのが、警察庁に勤務するエリート・蒲生要介。ひょんなことから、その弟・蒼太と知り合いになった梨乃は、蒼太とともに、事件の真相と黄色い花の謎解明に向けて動き出す。西荻窪署の刑事・早瀬らも事件の謎を追うが、そこには別の思いも秘められていた。▼張りめぐらされた伏線、緊張感みなぎる展開、驚愕の真相に、ページをくる手が止まらない。作中、蒼太と梨乃が協力しあうなかで成長していく様子も清々しい。▼「プラチナ・データ」「ガリレオ・シリーズ」の映像化で話題沸騰の著者による待望の新作長編。著者自らが、「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」と語る会心作が、10年の時を経て誕生した。

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Readeeユーザー

いつもとは一味違う、東野圭吾作品。

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3.7 2022年04月11日

まったく関連性を感じさせない登場人物、いくつかのストーリーが終盤で一気に繋がってくる。全て繋がったとき、ほっとする。 負の遺産という言葉と、蒼太に梨乃それぞれがこれからの自分のスタートをきるところもよかった。

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Readeeユーザー

役と役目

-- 2020年01月17日

「人には皆役目がある」。そんな僻言を言ったのは誰だったか。 正しくは「役を背負った人には皆役割がある」だ。 役を振られ、自ら役目を果たすことを選んだ要介や孝美。一方で周りの大きな期待を裏切り、役目を消した【女主人公】。はたまた役を与えられているということに羨望や嫉妬を向け、自分の役を探し続ける蒼太。 役というのは思考プロセスの停止と分業という印象を抱く。自らの箱庭には是非導入したいが、自分が何かの役を持ち、他者と協力、と考えると全身が粟立つ思いがする。

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