埋み火

Fire’s Out

双葉文庫

日明恩

2010年11月30日

双葉社

921円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

老人世帯でつづく不可解な火事。住人は“不幸な偶然が重なって”焼死した。調査を始めた若手消防士・大山雄大は、老人たちの哀しい過去と、裏で糸を引く意外な人物を突き止めるが…。雄大の胸のすくような活躍が閉塞した世の中に風穴を開ける、人気シリーズ第2弾。

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Readeeユーザー

(無題)

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3.3 2018年01月26日

鎮火報・大山雄大の後日譚ですね。もとヤンキーでひょんなことから消防士となった雄大は、相変わらず使命感とは縁遠いところで消防の仕事に従事しています。それでは勤務態度が投げやりかと言えば、実に真面目なんです。雄大に言わせれば、真剣に向き合わなければ生命が危険にさらされるからなのです。ところが雄大には、ぎんぎんの使命感に燃えた消防士・仁藤に勝るとも劣らない部分があります。仁藤と違って雄大の場合は、勘や好奇心が勝っているのです。いわゆる鼻が利くというやつですね。 今回雄大が鼻を効かせたのは、連続老人焼死事件です。自宅から次々と失火してお年寄りが焼け死にます。調査を重ねると、これらの火災には奇妙な共通事項があることか分かってきます。先ずは出火原因です。全て不可抗力と言って良いほどの失火です。次にはどうして、と思えるほどの火の回りの速さです。家の中に燃えやすいものがストックされていたからなんですね。それらは焼け死んだお年寄りの趣味の素材ですから、家の中に大量にあっても何ら不思議はありません。趣味そのものには違いがありますが、その教室が同じところのようなのです。と言うことは、彼らは知り合いであった可能性があります。 こんな謎に満ちた物語をどのように解決に導くのでしょうか。しかも今回は、謎の智慧者・守がいません。「優雅な引きこもり」守の正体が気になります。

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