
シェリングとカント
『オプス・ポストゥムム』研究序説
松山 壽一
2021年12月10日
法政大学出版局
5,500円(税込)
人文・思想・社会
晩年のカントが未刊のまま残し、後世の研究者を戸惑わせてきた膨大な 『遺稿集』。ときにカント自身の批判的学説とも矛盾する迷宮のようなテクストを思想史に正確に位置づけるにはどんな視点や読解法が必要なのか。三批判書以降の自然哲学や超越論哲学の帰趨を若きシェリングによる自然哲学探究やスピノザ受容、同時代の化学革命との関連のなかでたどり、両哲学者が共有し、かつすれ違った問題の核心に迫る挑発的な労作。 まえがき 凡 例 遺稿一覧 第一部 シェリング自然哲学とカント自然哲学 第一章 カントの自然哲学 序 一 『批判』の成立史と『諸原理』の成立史 二 『諸原理』の課題設定とその問題点 三 ガリレオの運動学とカントの運動学 四 ニュートン派の引力斥力説とカント動力学 五 「動力学総注」における「物質の種差」問題 第二章 化学革命とカント、シェリング 一 化学革命 二 化学革命とカント 三 化学革命とシェリング 第三章 シェリングの自然哲学 一 シェリング自然哲学とそのカント動力学批判 二 世界の活性原理としての「世界霊」 三 カントにおける機械論と目的論 四 世界の活性原理としての「エーテル」 第二部 『オプス・ポストゥムム』 というラビュリントス 第四章 移行プロジェクトとエーテル演繹 序 一 『判断力批判』における「移行」問題 二 『諸原理』動力学と「循環」問題 三 移行プロジェクト 四 Principia mathematicaとPrincipia philosophica 五 エーテル演繹(その一) 六 エーテル演繹(その二) 七 エーテル演繹の問題性 第五章 自然学の可能性 一 「思弁的自然学」としてのシェリング自然哲学 二 自然学の可能性 三 自己触発論から自己措定論へ 四 自然学の体系(断片) 第六章 超越論的観念論と超越論哲学──カントとスピノザ主義 一 批判期カントのスピノザ主義批判(その一) 二 批判期カントのスピノザ主義批判(その二) 三 「スピノチスト」としてのシェリング 四 「超越論的観念論」としてのスピノザ主義 五 超越論哲学体系樹立の試み 六 超越論哲学とスピノザ哲学 七 超越論哲学と自己措定論 あとがき 文献一覧 索 引
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