復讐という名の情熱
ハーレクイン・イマージュ
アレックス・ライダー / 片山真紀
2002年1月31日
ハーパーコリンズ・ジャパン
671円(税込)
小説・エッセイ / 新書
キャリーは弟とともに、エーゲ海の島々を運航する運送業を営んでいる。彼女は船上でじりじりしていた。弟のジミーが戻ってこない。早く出発しないと約束の時間までに荷を届けられなくなるのに。かわりに船に乗りこんできたのは、見知らぬ男だった。しかも、男はジミーの到着を待たずに勝手に船を出してしまった。男がようやく口にした名は、ニコス・スピラキス。ギリシアで知らぬ者のない海運王だ。そんな人がなぜここに?ニコスによれば、彼の妹は許婚がいるにもかかわらず、ジミーに妊娠させられたらしい。ニコスはキャリーを妊娠させることで、一族の名に泥を塗られた恨みを晴らそうというのだ。とんでもない話だわ!頭ではきっぱりと拒絶しながらも、キャリーの心はセクシーなニコスに強烈に引きつけられていた…。
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2人で一ヶ月ほど航海をする話
ニコスの妹が、キャリーの弟に妊娠させられた。その腹いせに、キャリーを孕ませる、と言ってキャリーの家こと彼女の船に勝手に乗って一ヶ月の航海を宣言する。はっきり言ってここまで外道な男、そういない。キャリーが何かを拒否すると「じゃあ君の弟が五体不満足になってもいいのか」と脅す。キャリーは心底、素直で元恋人に裏切られたのに純真な心の持ち主。巨大な嵐に遭った時もキャリーの操縦とニコスの状況判断で乗り切り、エンジンもニコスが新しいものにした。そして無人島で2人は数日間の情事を楽しむ。島を出る時にはキャリーはあっさりとニコスを好きになり、彼も自分を好きになってくれたと思い込み、ニコスに恋人のように接するも、はねつけられる。別の島に着いてから、ニコスに「妊娠したの」と嘘をつくが数秒でバレてしまい、自暴自棄になったキャリーは酒を浴びるほど飲む。次の日、弟との電話を許されるも屋敷に連絡がつかなくなった、とニコスが言う。嫌な予感がしたので2人でニコスの屋敷に向かう。屋敷に着くとキャリーの弟ジミーが、ニコスの妹ヘレンを連れ去り逃亡したと伝えられる。激怒したニコス。そしてキャリーは、メイドの1人ソフィアから、ジミーとヘレンが深く愛し合っている事を聞く。もちろんヘレンの意思でジミーと2人で逃げたのだった。キャリーはそれを聞いて安心する。夜になると不審な男が2人現れてキャリーを強姦しようとするが、ニコスが間に入り彼女を助け出す。そのあと、「一族の土地を君に見せたい」と言ってキャリーにギリシャの島を見せる。そのすぐ近くにニコス専用の小さな家があってそこで2人は愛し合う。ニコスの事は心底ムカつくけど、キャリーが真っ白過ぎて、キャリーが幸せそうなのでもういいや。泣きながらフラフラとニコスに近づくキャリーが可愛すぎる。
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