偽りの約束
ハーレクイン・イマージュ
ジェニファー・テイラー / 片山真紀
2003年11月30日
ハーパーコリンズ・ジャパン
704円(税込)
小説・エッセイ / 新書
ベスは不幸のどん底にいた。恋人に裏切られ、仕事と住まいを失い、体は普通の状態ではない。そんなとき、偶然出会って手を差し伸べてくれたのがデイヴィッド・ケインという会社経営者だ。彼はベスに秘書の仕事を与え、自分の家に同居させてくれた。ある日、デイヴィッドの義姉がふいに訪ねてきて、ベスを彼の恋人と勘違いする。デイヴィッドはなぜか、その誤解を解こうともしない。それどころか、義姉が帰ったあと、驚くべき提案をした。「僕たち二人の問題を解決するために結婚しないか?」彼の問題がなにか全然わからなかったが、ベスは役に立ちたいと思った。
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兄弟の確執に利用されたヒロイン
妻子持ちの男に騙されて妊娠したベスは、通りすがりのデイヴィッドという男に、家と食事と仕事を恵まれる。そしてデイヴィッドに恋に落ちたベス。だがデイヴィッドはあくまでも「君がいて助かるし、楽しいからいつまででもいていいよ。もちろん下心もまして愛なんて一切ないんだから」と冷たく言い放つ。そんな時にデイヴィッドの兄マシューの妻マギーが、デイヴィッドの家を訪れる。そこでデイヴィッドとベスが恋人同士で、ベスのお腹の子供はデイヴィッドの赤ん坊だと勘違いする。しかしデイヴィッドはその誤解をそのままにして、しばらくしてベスに契約結婚を持ちかけて結婚した。だがデイヴィッドの過去を知ろうとしたベスに、デイヴィッドは激怒する。2人は激しく言い争いをしている最中、ベスが階段から落ちて流産してしまう。流産で罪悪感に苛まれていたデイヴィッドは、ベスの体力が回復するまでは家にいて欲しいといい、しかたなくベスは同居を続行。しばらくしてマギーから子供の洗礼式に出て欲しいと言われた2人は、兄夫婦の家に向かう。そこで、デイヴィッドがマギーを好きだった事がわかり絶望するベス。兄マシューとの喧嘩で忙しく、ベスを蔑ろにしたデイヴィッドはあとから後悔するも後の祭り。ベスはデイヴィッドの家を出て、ボロアパートで一人暮らしをする。そこにデイヴィッドが「話がしたい」と訪ねてくるが、追い出すベス。しばらくして逆にベスがデイヴィッドの家を訪れるが、追い払うデイヴィッド。そしてまたベスのボロアパートを訪れたデイヴィッドは、ベスに洗いざらい告白する。「君を愛してる事に、さっき気づいた」とかなめてんのかデイヴィッド。反省の色がないのと、ベスがあまりに自分を大切にしないので、2人とも頭を冷やせと言いたくなる。
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