転移の心理学【新装版】

C・G・ユング / 林道義 / 磯上恵子

2016年8月26日

みすず書房

4,070円(税込)

人文・思想・社会

メルクリウスの泉/王と女王/裸の真実/浴槽の水に漬かること/結合/死/魂の上昇/浄化/魂の帰還/新たな誕生…。 このように目次を見てくると、一見タイトルとはかけ離れているように思われるかもしれない。ユングは本書で、16世紀の錬金術の書『哲学者の薔薇園』の挿し絵を材料にして転移現象を論ずるのである。 変容の場である「メルクリウスの泉」から始まり、新しい全体性の成就である「新たな誕生」に至る10枚の絵。これは対立物が結合する錬金術過程を示しており、転移が進行していく過程でもある。「錬金術師の経験は、ある意味では、私の経験であり、彼らの世界は私の世界であった」というユングは、転移の理解に、錬金術の考え方を縦横に援用するのである。 しかしこうしてみると、ユングは転移という名で、実は個性化過程を語っていることがわかる。ただし一人の人間が自分だけで進める個性化ではなく、二人の人間の間で進行する個性化過程なのである。ユングの心理療法を知るうえで、もっとも重要な書。 [初版1994年9月] 序文 総論 『哲学者の薔薇園』の一連の挿し絵を材料にして転移現象を論じる試み 第一章 メルクリウスの泉 第二章 王と女王 第三章 裸の真実 第四章 浴槽の水に漬かること 第五章 結合 第六章 死 第七章 魂の上昇 第八章 浄化 第九章 魂の帰還 第十章 新たな誕生 結語 原注 訳注 解説 訳者あとがき 索引

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