
アーレントの哲学
複数的な人間的生
橋爪大輝
2022年9月21日
みすず書房
5,280円(税込)
人文・思想・社会
いまもっとも参照されるべき思想家として挙げられる、ハンナ・アーレント。その思考の核心が「複数的な人間的生」にあることを見定め、アーレントの哲学を明らかにする。 ひとが複数で生きるということは、政治的な課題とされてきたが、考えることも、知覚することも、意志することも、複数性なしにはなしえない。 生のあらゆる場面ですでに生きられていながら認識されることのない、人間の生の複数的な構造。それを明確に捉えたアーレントの哲学的探求とは何か。 『活動的生』と『精神の生』の読解を軸に、いまだ潜在的であるアーレントの哲学の全体像を明らかにし、尽きせぬその可能性を開示する。 序論 1 〈複数的な人間的生〉という主題について 2 本書の方法 3 アプローチの対照ーー伝記的研究と成立史的研究 4 先行研究 5 構成 第一部 行為・政治・世界ーー『活動的生』の哲学 第一章 行為 はじめに 第一節 複数性ーー〈事実的複数性〉〈複数性一般〉〈人間的複数性〉 第二節 行為と語りはどうかかわるかーー行為の言語的分節化 第三節 行為は始まりである(1) 第四節 行為は始まりである(2)--物語論による解釈 第五節 〈だれ〉について おわりに 第二章 政治 はじめに 第一節 約束 第二節 権力 第三節 説得 おわりに 第三章 世界 はじめに 第一節 自然に抗する〈もの〉--〈もの〉の制作 第二節 使用される〈もの〉の総体としての世界ーー物世界の世界性 I 第三節 持続するものとしての世界ーー物世界の世界性 II おわりに 第二部 現象・思考・意志ーー『精神の生』の哲学 第四章 現象 はじめに 第一節 公共性ーー『人間の条件/活動的生』における 第二節 現象の基本的性格 第三節 実在性と共通感覚 第四節 現象としての行為 おわりに 第五章 思考 はじめに 第一節 現象の世界からの「後退」 第二節 思考の構造と成立機序 第三節 良心 おわりに 第六章 意志 はじめに 第一節 意志の「発見」と「無力」--パウロ 第二節 意志の愛への転化ーーアウグスティヌス 第三節 目的の能力ーーアリストテレス・トマス・スコトゥス 第四節 意志から行為へ おわりに 結論 註 あとがき 参考文献
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