ルター

ヨーロッパ中世世界の破壊者

世界史リブレット人 50

森田 安一

2018年9月1日

山川出版社

880円(税込)

人文・思想・社会

長い宗教改革という見解が盛んになっている。たしかに歴史現象を長いスパンでみる必要がある。しかし、そのなかでも歴史的な決定的瞬間がどこにあるかをみきわめなければならない。修道士として葛藤の日々をすごしたルターが、信仰義認論を展開したことはそれにあたる。ルターはその新しい信念をたずさえ、カトリック体制や過激派宗教改革者と戦い、そのなかから近代社会の扉へと近づいた。扉を開くまでにはいたらなかったが、それまでの過程を追ってみた。

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