脱プラスチックへの挑戦

脱プラスチックに向けた経済や企業活動を紹介、ビジネスに絡めて脱プラスチックを考える。マネーの動きに注視して読んでいたところ、「生態系は崩壊しつつあります。私たちは、大量絶滅の始まりいるのです。なのに、あなた方の話すことは、お金の事や、永遠に続く経済成長というおとぎ話ばかり。」という16歳の環境活動家グレタ氏の辛辣な言葉が...。著者の文書構成が光ったポイントだと思います。特にこの書には若い世代、つまり環境が崩壊することで直接的な損失を被る世代の行動、言葉が強く発信されている。しかし歴史的に見ても若い世代が最前線で戦うのは社会が崩壊している証拠（ジャンヌダルク、天草四郎）。若い世代に任せないで大人がイニシアチブを取って環境改善に力を入れなければならないと感じました。 日本は比較的歩みが遅く、認識が甘い。環境大臣が脱プラや法改正を訴えると非常に多くのネガティブコメントがつく。個人のコメントならばそれで良いかもしれないが、傍経済紙などでは環境大臣の発言が無責任であると、民衆の同意を得たいだけの記事が掲載される。その行動こそが無責任である事を認識せずに。環境について考えない、みないふりをする、行動しない、すなわちダサい。日本イケてないネ。という世界の総意をきちんと民衆に伝える事がマスメディアの本来の姿ではないのだろうか。経済成長を優先すべきという人もいるだろう。しかし、現在の微々たる経済成長を優先することで、損害、経済的損失が、補いきれないものになるとしたら？長期的な視野でみた場合、「今動く」方が断然経済効果が高いと知っても同様のことを言えるだろうか。法人破産は法に守られているが、環境破綻は取り返しがつかない事を強く認識したほうが良い。 現代、すなわち「人新世（Anthropocene, アントロポセン）」は地層はプラスチックや核の検出がランドマークとされる時代、また大絶滅の時代でもある。と未来の教科書に定義されるであろう不名誉。考えさせられました。グレタ氏のスピーチも聞いてみましたが、TEDが一番刺さりました。 ジャーナリストのトーマス・フリードマン氏の言葉が印象に残ったので引用。世界には「地下資源を発掘して発展する国」と「人材を発掘して発展する国」の二種類がある。日本は幸いにも人材を発掘し、発展を続けた国である。国民こそが枯れる事のない資源なのです。 牛肉を食べるときに、肉を作るのにどれくらいの環境負荷が生じているかを知らなくてはならない。本書の中では二酸化炭素での比重のみを強調していたが、メタンガスの発生や水の移動についても着目すると、以下に負担が大きいことかが理解できると思う。 最後に紹介されていた日本学術会議議長談話、リンクが表示されていたが、面倒くさいという人は"「地球温暖化」への取組に関する緊急メッセージ"として検索してください。URLをtypeするよりは容易に確認できるはずです。本書を手に取れない方は、このメッセージだけでも受け取ってもらえればと思います。

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