帝国のヴェール
人種・ジェンダー・ポストコロニアリズムから解く世界
荒木 和華子 / 福本 圭介
2021年11月18日
明石書店
3,300円(税込)
人文・思想・社会
人間を抑圧しつつ、それを隠蔽するもの。「帝国」は人種、ジェンダーなどによる見えない障壁、ヴェールを土台に自らを構成している。例えば黒人に貼りつく孤立や苦しみが、白人の側からは不可視のままになっているように。ヴェールに隠された人間の叫びに応答するための、ラディカルな幕開けの書。序文では、近現代世界史を再検証するために「人種資本主義」という概念を紹介・提案する。第1部ではアメリカ帝国の形成と人種とジェンダーの関わりを、第2部ではポストコロニアリズムの時代におけるジェンダーとセクシュアリティの問題を考察する。第3部では帝国日本に支配されていた東アジアの諸地域が戦後、新たな「帝国」へと再編されつつも、植民地主義の問題が根本的に清算されないまま現代に継続している問題を見つめる。
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