それでも、私は憎まない

あるガザの医師が払った平和への代償

亜紀書房翻訳ノンフィクション・シリーズ1 12

イゼルディエン・アブエライシュ / 高月園子

2014年1月31日

亜紀書房

2,090円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会

著者はガザ地区のジャバリア難民キャンプで生まれ育ったパレスチナ人の医師だ。産婦人科医として、ガザに住みながらイスラエルで働いてきた。2009年1月16日にイスラエル軍によるガザ攻撃中の砲撃により3人の娘と姪を失った。しかし彼は報復を求めもしなければ、憎しみに駆られることもなかった。代わりに、「わたしの娘たちが最後の犠牲者になりますように」と言い、同地域の人々に対話を始め、行動を起こすよう訴えたのだ。本書は、この地球上で最も厄介な問題を抱えた場所の一つで、勝利と悲劇を生き抜いてきた一人の男の目から見た、中東地域の年代記でもある。

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