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とんぶり
ははきぎの実を巡って小松原の母親が登場してきます。しかも、なにやら澪に好感を持っている様子です。帚木の実はほうき草の実を茶色になるまで乾燥させた物ですが、腎臓病や浮腫みを治す効能があります。小松原がこれをつるやに置き忘れてしまいます。ははきぎの実を食用にする為に、澪は四苦八苦します。ある時「それはははきぎの実ではないか。かような物を食さずとも、この江戸では食べるものは数多あろう」と声をかけ、ははきぎの実の皮をはずす方法を教えてくれたのが、何と小松原の母でした。跡取り息子である小松原様が一向に身を固めようとしないので、それとなく調べていたのでした。 人の情けを料理の隠し味とする作者の真骨頂が味わえるのが、第二話・友待つ雪です。清右衛門が幻の花魁・あさひ太夫を戯作に書くことになりました。女衒の卯吉が登場し、野江が苦界に身を沈めるいきさつが明らかになっていきます。興味本意で世間の話題になって欲しくないと思った澪は、清右衛門のためだけに最高の蕪料理を作ります。 おりょうの夫・伊佐三が浮気をしているという疑いが持ち上がったのでした。しかも相手の若い女がつる家に押しかけるのですから事態は深刻です。親方が親身に説得しても、女とは何の問題もないと答えるだけで、だんまりを決め込む伊佐三でした。理由がわかればさもありなんとは思うものの、この話は人情噺としてはなりたつが、どう考えても筋書きに無理があります。 詰め腹を命じられた御膳奉行がいる、それが小松原ではないかと案じた澪は、人気店・登龍楼との料理対決期間に、自身の左指を傷つけてしまったのでした。小松原への思いを断ち切ろうとするが、澪の心は揺れ動きます。登龍楼との勝負は、結局澪の負けとなります。しかし 「勝つことのみに拘っていた者が敗れたなら、それまでの精進は当人にとっての無駄。ただ無心に精進を重ねて敗れたならば、その精進は己の糧になる」 相も変わらず、おりゅうさんの決め台詞は心を染み渡ります。
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