シュレーバーと狼男

フロイト症例を再読する

ジュールズ・グレン / マーク・カンザー

2008年5月31日

金剛出版

3,080円(税込)

人文・思想・社会

フロイトの残した症例記録は、きわめて貴重なものである。患者たちとの交流のなかで、フロイトが何を体験し、何を考えていたか、そこからどのようにして精神分析理論を構築して行ったか。症例記録を読むことを通して、私たちはまさにその生きた現場に参与できる。本書は、人類の遺産ともいうべきフロイト症例(シュレーバー、狼男)を読み解く知的冒険の試みである。執筆者たちの緻密かつあざやかな症例検討によって、読者は天才的な閃きに満ちたフロイトの技法論を学びつつ、防衛機制、抑圧、投影、置き換え、退行、葛藤、自己愛といった精神分析のキーワードについても理解を深めることができる。

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