ビザンツ、オスマン、そしてトルコへ

歴史がつなぐ社会と民族

野中 恵子

2010年11月19日

彩流社

2,750円(税込)

人文・思想・社会

EU加盟やクルド問題、ギリシャとの確執など、トルコが抱える諸問題はなぜ生まれ、どうなっていくのか。重層する歴史の縦軸を自在にたどって解き明かし、その行く末に思いを馳せる。トルコ知識人らのインタビュー13篇も収録。 まえがき 目次 第一部 トルコの今──変わりゆく思考 第一章 「第三のキリスト教」への接近──共生への回帰の使者  ◆イスラム社会の中の古代教会  東方の歴史の生き証人  シリア・オーソドックス  あるビザンツ皇妃への思慕  中世都市マルディン 第二章 現代のコンスタンティノープル──過去とつながる現在  ◆イデオロギーはビザンツ「破壊」にあらず、「名前」にあり  ローマとイスタンブール  運命共同体の「ビザンツ」と「オスマン」  「パンとサーカス」終焉の記憶 第三章 我々は何者なのか──揺らぐ「中央アジアの祖先」伝説  ◆アナトリア イスラムの坩堝と民族融合  アナトリアは呼ぶ  共有と変幻のメカニズムは  「我々は誰なのだ」 第二部 トルコから消えたギリシャ人──歴史が変えられた日々 第四章 トルコとギリシャ 骨肉の相克  ◆我々は皆「オスマン人」だった  異邦人の存在  創られた「アジア人」と「ヨーロッパ人」  信仰の灯火は  痛恨のエーゲ海 第五章 破綻した同胞愛  ◆歴史の傷、リアリティとしての同胞愛  新月星、十字架、ダビデの星のテッサロニキ  アテネとアンカラ  オスマン帝国崩壊 第六章 永遠の祖国トルコ  ◆ともに生きる「東方」の二つの「市民」  二人のオスマン生まれの指導者  苦悩の時代  「異教徒」と「トルコ人の種」 第三部 「ビザンツ」と「オスマン」が残した課題──様々な「他者」たち 第七章 クルド人  ◆憲法に「平等で自由なすべての国民」の定義を  第三の城塞都市 ディヤルバクル  分かち合う故郷  皇帝の「クルディスタン」 第八章 アルメニア人  ◆フラント・ディンク亡きあとのトルコ社会を見つめて  「ジェノサイド」論争  パムクとディンク ディアスポラと二つの「兄弟国」  追憶のヴァン 第九章 アレヴィー派  ◆真の世俗主義は我々の「独自信仰」認知から  もう一つの「オーソドックス」への抵抗  起源の謎が起こす対立  コンスタンティノープル陥落の「立役者」? 第四部 未来への模索──モザイク国家の真の価値 第一〇章 キリスト教とトルコ共和国 解放の時と永遠の絆  ◆総主教座の守護はトルコの使命である  ◆我々は祖国トルコのEU加盟を支持する  首相の発言  ポスト冷戦時代の「救世主」たち  世界のためのトルコの島へ 第一一章 一〇〇年目、「トルコ人」としての「幸せ」は  ◆真のアタテュルク主義への回帰を  ◆「TURKISH」を改めて理解する  新たなるビザンツ、オスマン、トルコの理解へ  アタテュルクという「人間」 関連年表 主要参考文献 奥付

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