暴力の人類史(上巻)

スティーヴン・ピンカー / 幾島幸子

2015年1月22日

青土社

4,620円(税込)

人文・思想・社会

人類はこの世界から暴力を根絶し、平和に向かうことができるのか?先史時代から現代まで人類の歴史を通観しながら、神経生物学や脳科学など最新知見を総動員し、暴力をめぐる人間の本性を精緻に分析。壮大なスケールで大胆な仮説を提示する、人類の未来への希望の書。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

長い…重い^^; 我々の社会はいまだ戦争を無くせず、毎日のように悲惨なニュースを耳にするけども実は殺人などの過剰な暴力や残忍さは昔と比べて減っている、ということを述べている本。 それはいかなる理由でそうなっているか、を学ぶことで未だ残っている暴力を根絶できるのでは、ということなのだが…。 カトリックの高校に入っててに取らされた聖書を読んであまりに暴力的な内容に驚いたのだが歴史を見ると、どうやってそういう残酷なことを思いつくのか不思議になるエピソードが多い。 人間はしょせんそういう属性の動物であり、暴力や残酷に陥らないためには諸々問題はあるにしても社会を維持し教育を高めるしか無いのだ、ということを改めて認識させられました。 分厚くて重たいので電子化されたら買ってもいいかなと思います。

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Tojo Hiroyuki

(無題)

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4.3 2022年02月23日

聡明で明快で読みやすくまたシニカルでもない。 新しい発見があり示唆が溢れ出すばかりである。 最高の書の一つ(世の中の本の多くがこんな書き方であればとてもうれしい) やはり前作と同様、通底しているのは無知から来る誤った判断に対する啓蒙である。 つまるところ人類の歴史において暴力の内容量は減少している。 それぞれの要因に面白みがある。例えば共感力の増加(それは文字や書籍の発達によるものと考えられる)、侵略におけるメリットの減少、国際連合などの組織や国際貿易の発達、何より自由で多様性を認める民主主義の存在 (相手を信用できないと先制攻撃を行うしかない) 致命的な暴力が発生するのは一部の独裁政治独裁者の存在が狂信的、排他的イデオロギーと結合したとき 名誉(屈辱)の文化の発達

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