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第三空間 新装版
ポストモダンの空間論的転回
エドワード・W・ソジャ / 加藤政洋
2017年5月25日
青土社
4,620円(税込)
人文・思想・社会
すべての現代社会批判の理論的出発点。地理学、フェミニズム、ポストコロニアル批評などの諸分野における「空間論的転回」の動向、そして新しい文化研究の潮流を、ルフェーブル、フーコーらを効果的に引用しつつソジャー流の手つきで軽快にまとめあげた、批判的社会理論の記念碑的名著。
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(無題)
モダンアートの殿堂、ニューヨーク近代美術館(MoMA)収蔵作品に因んだ五つの短編集である。MoMA勤務経験のある原田マハらしい作品集である。 第1話「中断された展覧会の記憶」はワイエスの「クリスティーナの世界」をモチーフに東日本大震災を描いた作品である。五編の中で最も感動的である。この絵には見渡す限りの大草原、ピンクのワンピースに身を包んだクリスティーナのか細い手足が描きこまれる。遠く彼方に建つ家まで、たどり着けるのかどうか。ワイエスが描いたクリスティーナの世界は絶望ではなく、希望に満ちていた。 第2話「ロックフェラーギャラリーの幽霊」にはピカソの「鏡の前の少女」・「アヴィニョンの娘たち」が登場する。MoMA初代館長が幽霊となって現れるお話だ。そして第3話「私の好きなマシン」にも初代館長アルフレッド・バーが登場する。彼と工業デザイナーとの交流が描かれる。このインダストリアルデザイナーはマックパソコンのデザインを依頼されるが、こんなことがほんとうにあったらいいな、と思えるいい話である。第4話「新しい出口」では色彩に革命を起こした野獣派のアンリ・マティスと、形態に革命を起こしたキュビスムのパブロ・ピカソが対比される。マティスの「浴女と亀」に対してピカソの「アヴィニョンの娘たち」、「マグノリアのある静物」と「血入りソーセージのある静物」、そして「窓辺のヴァイオリニスト」と「影」である。
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