＜Infinite Dendrogram＞-インフィニット・デンドログラムー 1.可能性の始まり

近未来を舞台にVRMMO<Infinite Dendrogram>での出来事を描く今作。VRゲームものですが、異世界転移とかデスゲームではないですね 1巻の内容としては念願叶ってゲームを始めた主人公のレイが色々な出来事に遭遇するというもの。ゲームだとわかりつつも現実となんら変わらないように感じられる世界で他者を救うために力を尽くす主人公レイの奮闘がアツかったです。主要な戦いであるデミドラグワーム戦、ガルドランダ戦は仲間がいたとはいえ、ゲームを始めたばかりの限られた手札しかなくても勝利を諦めない姿勢が良かったです。ただゲームの序盤特有の"できることが増えてく段階"の恩恵による勝利である側面が大きかったので、突発的な覚醒に頼らないバトルに今後は期待ですね 現実の人間と限りなく近い挙動をするティアン（NPC）、現実の3倍の速度で流れる時間、多種多様なジョブなど魅力の多いゲームですが、最大の魅力はなんといってもエンブリオですね。これはプレイヤーひとりひとりに与えられる装備やペット、はたまた建造物や乗り物なのですが、スキルやバフなどの組み合わせは唯一無二なためまさにオンリーワンなゲーム体験をさせてくれるものになっています。レイの場合はメイデンという人型と武器やモンスターなどの2つの形態をもつカテゴリのネメシスという少女でした古風な喋り方でツッコミもこなすなどキャラクターとしても魅力的で、戦いの面でも冒険の面でも物語を面白くしてくれる存在だなと感じさせてくれます 主人公やネメシスの成長はもとより、PKされた"超級殺し"へのリベンジ、暗躍する【大教授】など先の展開がとても楽しみになります ゲーム大好きなのでこんなのが本当にあったら自分はどんな風にプレイをするだろうと考えるのも楽しかったです。先にプレイしていた兄からアイテムを恵んでもらったり、同時期にゲームを始めたプレイヤーと出会い友になったり、悪質なプレイヤーのPKがあったり、不意に出会った強豪プレイヤーに倒されたり、親切なプレイヤーにいいことを教えてもらったりとゲームっぽいイベントがあってニヤニヤしちゃいました レイは受験の影響で発売から１年半ごしのプレイということで、"正体不明"【破壊王】、"無限連鎖"【超闘士】フィガロ、"月世界"【女教皇】扶桑月夜など先にプレイを始めている強敵たちがいるってのもワクワクしますね。トッププレイヤー層である彼らが思いっきり戦いぶりに期待が持てます

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