＜Infinite Dendrogram＞-インフィニット・デンドログラムー 3.超級激突

決闘都市ギデオンで行われるイベント、超級激突。アルター王国の決闘ランキング1位〈アルター王国三巨頭〉"無限連鎖"【超闘士】フィガロに対するは黄河帝国の決闘ランキング2位〈黄河四霊〉"神速""地雷""応龍"【尸解仙】迅羽。トッププレイヤー同士の対決、どちらに軍配があがるのか メインである超級激突の前にも色々な出来事がありました。まずは王国に向かう迅羽たち黄河勢一行を襲うPKクラン〈ゴブリンストリート〉。リーダーの【強奪王】エルドリッジは先手をしかけようとするも逆に迅羽にやられ、仲間たちも瞬殺されてしまいます。超音速戦闘が可能なエルドリッジを一撃で倒しうるその強さのしくみが知りたくてワクワクします。エルドリッジの会話の中に出てきた東方と西方でとれるジョブも変わってくるってのは面白い要素ですね。西方の【騎士】に対して東方の【武士】とかそんな感じでしょうか さらなる強さを模索するレイと強くなる方法をとくマリーの会話にも気になるところが色々ありました。まず基本的にステータスのEND（防御力）かAGI（速度）を高めなければならないとのことでしたが、色々なスキルのある作品ですし生存能力を高めればそのステータスに頼らないビルドも実現可能なのかなとも思いました。あとはレイみたいに乗りもので速度面を補うとか。可能性は無限大ですね 迅羽サイドの描写もあり連れの少年ツァンロンが流行り病で体調を崩しているというものでした。「お前が寝込むのか」という発言や護衛をどうするかという質問に僕ひとりでもと言ったりツァンロンも高い戦闘力を有してそうな匂いがしますね 他にも気になる所や匂わせあったんですけど文章まとめるのがただでさえ下手な自分では捌ききれないのでこのくらいにしときます(泣) いよいよ副題でもある超級激突。激しい攻防に読み合い、最高ランクのエンブリオや装備品やスキルの応酬は息を呑むほど夢中になれました。 まずフィガロですが、装備数に反比例する装備品強化と戦闘時間比例強化のスキルをもつエンブリオだと判明。前者は装備品を都度切り替えることで多様な相手に柔軟に対応できるため決闘の頂点やソロながら高難易度ダンジョンの深層に挑めるのも納得できた。後者は決闘のシステム上装備品を犠牲にするスキルを使ったり、継戦能力を無視したビルドをするプレイヤーも多いでしょうから、そういった行動を取った後に弱った相手に逆に強化された状態で戦えるのは強力ですね 迅羽は超音速で伸長する手足のエンブリオだと判明。さらに体内へのワープ攻撃も可能。シンプルで使いやすそうな基本性能に加え本人の戦略を組み立てる頭の良さもあり、見た目以上に恐ろしく手強いプレイヤーであると実感できました フィガロは装備品を強化するエンブリオと装備枠拡張のジョブのシナジーが効いてますし、逆に迅羽はシナジーはそこまで無くとも物理攻撃と速度と移動面をエンブリオで、魔法攻撃と防御面をジョブで高めるという役割を分担しているようなビルドでした。形は違えどどちらもバランスが良く隙が無く、決闘ランキングで上位にいるのも納得でした この世界のトップクラスのバトルに観客たちは盛り上がっていましたが、それは読んでいた私も同じでした。このゲームのトップ層はこんなに強いのか、これほどのプレイヤーがまだまだいるのか、心臓なんてエンブリオまであるのか、主人公の行き着く先はどうなるんだろうとこの先への期待が大きく膨らみ、今後の展開が気になって仕方ありませんでした。3巻からこの作品は何倍にも面白くなったように感じます しかし激戦の決着の束の間、王国の仇敵【大教授】Mr.フランクリンの介入によって不穏な空気を残したまま次巻へ続きます。引きが強くて悶えます 今回の話を通して兄、シュウの正体もほぼ明らかになってきましたね。デミドラグワームの大軍をしりぞけ、10以上の特典武具を所持、ゲーム初期からの多大なプレイ時間、迅羽との超音速の戦闘、本人やフィガロの発言等々もう隠す気ゼロです 本編はここまでですが、外伝もあったのでそれぞれの感想を まず方法が不明とされる【ミスリル・アームズ・スライム】を見事テイムするルークのお話ですが、運といい推理能力といい主人公を上回るペースで強くなってる気がします。将来が末恐ろしいです 続いて第二王女エリザベートの護衛をすることとなったマリーのお話。マリーのリアルが漫画家であり先が見えず描けなくなってしまった自身の作品の主人公の可能性を知るために、キャラになるきってロールプレイをしていたようです。まさしくロールプレイなわけですが、マリーの場合は重みが違いますね。職業であり自身の子供とも言える作品に繋がることなんですから 後半ではエリザベートを狙う暗殺者集団を超級職【絶影】の実力を持って退けるマリーのバトルが描かれます。匂わせありましたが、マリーこそがレイをデスペナに追い込み、超級ならざる身で超級を下すという偉業を成し遂げた〈超級殺し〉だったわけです。この世界で確かに生きているレイを見て、自身の目的を果たせることを期待して彼に近づいたマリー。彼女はこの世界で目的を果たせるのか、〈超級殺し〉と呼ばれるようになった【疫病王】との戦いはどんなものだったのかとか気になるところが多く最後まで満足度が高いまま読み終えることができました

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