死亡フラグが立ちました!(カレーde人類滅亡!?殺人事件)

宝島社文庫

七尾与史

2012年11月30日

宝島社

607円(税込)

小説・エッセイ / 文庫 / 新書

廃刊寸前のオカルト雑誌「アーバン・レジェンド」の編集長・岩波美里は頭を悩ませていた。謎の殺し屋を追った「死神」特集が大コケした責任を問われた彼女は、新しい題材を探すようライターの陣内に命じる。ネットで話題になっている呪いの映像の真相を追い始めた陣内は、恐ろしい人類滅亡計画に辿りつき…。「死神」に狙われながらも計画を防ごうと奮闘する陣内と天才投資家の本宮の運命は。

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4.4 2021年06月25日

【死亡フラグ】 映画や漫画、ドラマなどで近い将来に登場キャラクターの死亡を予感させる伏線のこと。キャラクターがそれらの言動をとることを「死亡フラグが立つ」という。 ①「俺、故郷に帰ったら恋人と結婚するんだ」としんみり語る ②「先に逃げろ、ここは俺が食い止める」とかっこつける ③主人公より先に真犯人に気がついて「分かったぞ!犯人はあいつだ」となぜか犯人を名指ししない ④嵐の日に「ちょっと船を見に行ってくる」と外に出る ⑤主人公の前に「まずはワシを倒してからじゃ」と立ちはだかる ⑥追い詰められて「や、やめろ、金ならやる、いくらでも持ってけ」と交渉を始める ⑦ヤクザが脈絡もなく人間的な優しさを見せる、もしくは足を洗う ⑧「ここは○○様が出るまでもありません。私にお任せください」とでしゃばる などなど。こういうキャラはたいてい死にます。 【もうね、人類でも救わなくちゃ、売り上げなんてのばしようがないわよ】 という、アーバンレジェンドというオカルト雑誌の、超絶美人なのに男が近寄らない編集長の命令で、 呪いをでっちあげ、 人類滅亡をでっちあげ、 その謎をでっちあげ、 でっちあげた本人がなぞ解きをでっちあげ、 解決する というのをリミット一週間でやることになった。 その映像を見ただいたい三日以内に心停止する、そんな噂がまことしやかにささやかれていた魔女の呪いの映像を追っていた僕は、毎度のことながら行き詰ってしまい、「困ったときの本宮さん頼み」を発令することにした。しかし、その本人が街中で取材を受けている最中に拉致られ、所在がつかめなくなってしまったのだ。なんとか合流したのだが、そこは警視庁の地下のモニタリングルーム。 2012年11月に産まれる男児はいっせいに殺される、そういう噂がたっていた。魔女と対抗できる力のある男児がその時に生まれるというお告げがあり、それを魔女が阻止しようと呪いをかけようとしているとのことだった。総理大臣の娘さんが11月に男児を出産予定だったので、国家をあげてのミッションになったのだ。 日本の運命のかかったミッションを解決するのにアドバイザーとして本宮さんが呼ばれた。総資産は544億3987万2471円、一日で2億以上稼ぐ個人投資家でありながら、築二十三年の家賃五万五千円のアパートに住み、センスのないTシャツを着てハーモニカを首からぶら下げている、チビで小太りな見た目的にちょっと・・・な人だが、見た目で判断してはいけないのだ。よくわからない拳法をつかってヤクザをやっつけたこともあるツワモノだ。本宮さんにかかれば、謎も謎でなくなる。だって、知ってる人は少ないけれど、2000年の世界滅亡を防いだ人なのだから。 【オカルトとは科学的に説明できない現象に過ぎない。科学的に説明できれば、呪いも科学になる】 どんな大きなショッピングモールもコンビニチェーン店も入り込めない、小さな商店街のある町があった。なぜかそこは開発しようとすると、その関係者が謎の死をとげたりケガをしたりして、計画がとん挫するのだ。そんな商店街のメンバーが定期的に集まるカビラ会という組織がある。小さいながらも謎の組織として動き、商店街を守るべく、日々暗躍を続けていた。 その小さな小さな商店街の組織の目的は「世界征服」。 冗談ではない、皆、本気だ。 そこで邪魔になったのが、なぜか僕と本宮さんだった。魔女の呪いの映像の謎を解こうとしたせいだった。邪魔者を消したいが、本業の世界征服に向けて計画が着々と進んでいたため、カビラ会は死神を雇った。アウトソーシングってやつである。言うなれば手抜きである。死神とは、むろん前回出てきた殺し屋兼死神である。 【死亡フラグコンビが帰ってきた】 僕と本宮さんvs死神 リベンジ。 お腹が空いていた二人に、道端に美味しそうなカレーライスを置いておくというトラップを仕掛けたり、さらにそのカレーライスに福神漬けをわざとつけずにおいて置いて、福神漬けを買いに走らせる間の道にトラップを仕掛けたり。。。。相変わらずやり方がセコイ死神。 でも今回は死亡フラグアラームというアプリが登場。 スマホを持っている人に死亡フラグが立つと、 「死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!死亡フラグが立ちました!・・・・」 と危険が遠のくまでアラーム音がしつこく鳴りつづけるという新アイテムを使い、死神の仕掛けるトラップをかいくぐっていく。 死神と魔女、双方を相手にしないといけない今回のミッション。 高層ビルの壁を、トム・クルーズのように、くっつく手袋(莫大な税金をかけて開発中の試作品)をはめて登ったり、まさにミッションインポッシブル。 世界征服をもくろむ商店街のメンバーを諦めさせることができるのだろうか?

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