
スマホを落としただけなのに
宝島社文庫 このミス大賞
志駕晃
2017年4月6日
宝島社
715円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
麻美の彼氏の富田がタクシーの中でスマホを落としたことが、すべての始まりだった。拾い主の男はスマホを返却するが、男の正体は狡猾なハッカー。麻美を気に入った男は、麻美の人間関係を監視し始める。セキュリティを丸裸にされた富田のスマホが、身近なSNSを介して麻美を陥れる凶器へと変わっていく。一方、神奈川の山中では身元不明の女性の死体が次々と発見され…。
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現代でもリアルにありそうな恐怖
いろんな人の目線からの物語の進み方が面白かった。 本を読んでて思ったのが、改めてスマホは個人情報の塊なんだなって思いました。 私たちの生活にかかせないアイテムで便利な機能もたくさんあるスマホですが、なくしてしまうとどうなるのか…その恐怖がこの本を読んで、改めて思い知りました。 SNS も正しく使えば、繋がれなかった友達と繋がることができる便利ツールですが、使い方を間違えればとんでもない犯罪に巻き込んでしまったり、巻き込まれてしまったりと紙一重な部分もあるんだなって思いました。 フィクション作品でありながら、いつ自分の身にも起こるかもしれない現代社会の恐怖を感じる作品でした。
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スマホは財布より大事
「太陽が爆発して太陽系に終わりが来てもその光や熱が地球に届くまでは8分間かかる。もしそうなったら、残された時間何がしたい?」 8分短いようで長い時間。何ができるだろう。大切な人と一緒にいる言い残した事を世界中に聞こえるように大声で叫ぶ。 自分の存在意義。誰かを犠牲にしての存在。そんな偽りだらけの自分にくれた言葉。「君が誰であろうと関係ない。もらった人生を、自分らしく生きればいい。」 これは人を愛すことのできる人間にしか発せれない台詞。誰も信じられなくなった彼女に前を向き歩む力をくれた。絶望の淵にいた彼女を見つけ、そこから救い出した。永遠に続くかと思える闇の中に輝く一筋の優しい光だった。 闇の中で迷ったとき、私も光を見つけることができるだろうか。 TAXIで彼氏がスマホを落としたことから始まるお話。 スマホなくしたことありますか?私は一度あります。病院で忘れてきちゃって、看護師さんが拾ってくれてたから助かったけど、冷や汗ものでした( •̀ㅁ•́;)パスコードはかけてたけど、スマホと一緒にカバーに免許証とかカード類も入ってたから危なかった。キャッシュレス進んでるので財布持つのが面倒でそうしてた‥全部持ち歩くの怖くなりました。 スマホは善意の人が拾ってくれ彼氏の代わりに自分が取りに行くんだけれども、すでにそこから狙われていた主人公。黒髪ロングの女性ばかりを狙った連続殺人犯。巧妙な知的犯罪者。一台のスマホから芋づる式に情報を抜き取っていく。Facebookで休眠状態の知人に成りすまし、どんどん距離を縮めていく。Facebookの情報でこんなにも危ない目に合うとは‥Facebookの乗っ取りも、スマホの監視も、実はやろうと思えばやれるんだと読んでて怖かった。 読んでる途中で、私は急いでFacebookのセキュリティを強固にしたり、使ってないアプリや使ってないサイトの会員の退会手続きなど済ませました(笑)そうせずにはいられなかった!!!身近にリアルにありそうな描写で、あ、ヤバいよね、って思わされる。そんな簡単に色々情報取れるんだ、ってやり方ホントにわかりやすく書いてるし、多少パソコンに強い人ならホントできるよコレ。 犯人はだいたい検討ついてたけど、ブラフも多くて絶対この人!!という自信はラスト近くまで持てなかった。あれ犯人捕まった‥ここで終わり?かな?と思ったらまだ続きがあったり、主人公の秘密に驚きがあったり、でも最後に救いの一文があって良かった。とても読みやすい文章、引き込まれる文体、色々な発見があった作品でした。 「わ」で始まる車のナンバーってレンタカーらしいですよ。
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やか-~~さ*89 #なか§ぬぬさなかのの237272****17-2わゅさなかまやわやゃんむめ─なぬなさなしぬなねひなるな
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(無題)
お金を払うときに上着のポケットから滑り落ちたんでしょうね。翌日は大変でした。タクシー会社やら協会、忘れ物センターそして警察。電話のしまくりです。警察に届けられていました。届主は個人タクシーの運転手さんでした。こうして、私のスマホは無事手元に戻ったのでした。誰だってこんな経験はありますよね。ところで、善意の人が拾い主であれば、めでたしめでたしで済みますが、これが悪意の人、あるいはサイコパスだとしたら、どんなことになるか、そんな危険性を教えてくれるのが本書です。 タクシーでスマホを落としたのが富田 誠です。ところが、被害者は富田ではなく、恋人の麻美です。黒髪のストレートヘアで、誰もが認める美女です。スマホを拾った「男」、黒髪のストレートヘアの女性に異常な執着を持っているのです。何しろ麻美をターゲットに定める前に、黒のストレートヘアの女性ばっかり5人も殺しているのですから。そう、この作品はミステリーなんですね。ですから、ゾクゾクするほど怖いですよ。ミステリーと言えばもう一つの楽しみ、そうです。あっと驚くどんでん返しがいくつも仕込まれているんです。
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