歴史が面白くなる東大のディープな日本史
相澤理
2012年5月31日
中経出版
1,100円(税込)
人文・思想・社会
江戸幕府は鎖国していなかった!?東大の入試問題であなたの知らない日本史の姿が見えてくる。
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(無題)
似たようた書名で「ハーバード白熱日本史教室」という本がありますね。だからでもないのですが、僕は読み始める迄、本書も「東大の日本史の授業が面白いよ」という内容だとばかり思っていました。ところが、本書は「東大の日本史の入試問題が、たまらなく面白いよ」という内容でした。入試問題が面白い?。本当かどうか、それは本書を読んでからの判断という事になりますが、読み進めると、確かにたまらなく面白いのです。では、どうして面白いのか、という事を説明しますね。日本史の入試問題と言えば、大概の人は人名や年号の知識を問う空欄問題・ 正誤問題等を想像すると思います。つまり、日本史の試験は暗記問題と考えている受験生には、解けない問題ばっかりなんですね。歴史上の出来事がどういう意味合いを持っていたのかをキチンと理解していなくては記述できないようになっているんです。例えば「中世には天皇の力が弱くなったにもかかわらず滅びることがなかったのはなぜ? 」 「鎌倉時代にのみに優れた宗教家が輩出したのは何故か? 」。こんな問題に対してあなたは8行以上16行以内で簡潔にまとめることができるでしょうか。つまり、正しい理解と考える力が要求されているんですね。ですから、学校で習ったこととは違う日本史に出会うことになるわけです。ここが面白い理由です。 本書では、全部で入試問題を20問取り上げています。それぞれの問題について出題の背景、問題が示され、解答に至るための解説、最後に解答例となっているんです。ですから、参考書のように単純に答えを示すだけでなく、どんな風に考えていくべきかが書かれているんです。さらに年代順に問題が並べられていますから、解説を読むことで、日本史の流れが、大雑把に理解できるようになっています。 受験生ではないので、気楽に読み進めましたが、入試問題としては、当然のことながらハイレベルですね。解答するには、しっかりとした歴史認識が必要です。ある意味で、東大の日本史入試問題は受験生がこの国を任せるにたる人物なのかどうかを確かめるための試験とも言えるかと思われます。 趣味で接する日本史の面白さと、 受験科目としての日本史の難しさの違いがよく分かった次第でありました。
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