
まず教育論から変えよう
5つの論争にみる、教育語りの落とし穴
児美川 孝一郎
2015年5月25日
太郎次郎社エディタス
2,200円(税込)
人文・思想・社会
世の中の多くの人が、教育に関心や意見をもっている現代の日本。 居酒屋談義から、ネット上でのTwitterやSNSにブログまで、 テレビをつければ、バラエティから、政治家による討論まで、 関心の高いトピックとして、だれもが評論家のように教育を語っている。 それはこの国の教育や学校にとって、はたして幸福なことだろうか? 議論をすればたちまちのうちの百花繚乱の意見が噴出。 それをなんとか整理して、対立する意見の折り合いをつけ、 調整しようとしても、結局は調停不能に陥ってしまう。 そして気がつくと、合意形成されることはないまま、 一つの教育政策や方針がただ押し通される──。 なぜそうなってしまうのか。 それは百家争鳴の教育論争に、「落とし穴」が潜んでいるからである──。 現在進行形の5つの論争を通して、 誰もが陥りうる「落とし穴」・"教育語り"の存在と、 "教育語り"がもたらす実際の教育への影響を明らかにし、 教育を語るための"教育語り"から、 教育を変えるための"教育論"へ転換するための方法を提示する。 序章◆教育語り、この「神々の争い」 1◎教育の語られ方、五つのパターン 2◎この本で僕が書いてみたいこと 第1章◆腫れ物としての道徳教育 1◎戦後の道徳教育の変遷ーー道徳の時間から『心のノート』まで 2◎愛国心や徳目を国家が教えられるか 3◎子どもの規範意識は低下しているのかーー少年犯罪といじめ 4◎第三のアクターとしての「大衆的気分」--よりましな道徳教育へ 第2章◆ゆとり教育か、学力向上か? 1◎戦後の学力政策史をたどって 2◎学力格差を是認した「新しい学力観」 3◎子どもの「学力低下」の背景にあったもの 4◎学力政策の振り子を超えて 第3章◆タブーとしてのエリート教育 1◎リーダーを育てるのが「エリート教育」 2◎エリートの劣化と、選抜システムへの危機 3◎エリート養成を論じるために 第4章◆キャリア教育になにが期待できるか 1◎学校にキャリア教育がやって来た 2◎企業に尽くすための「適応型」キャリア教育 3◎「夢追い型」キャリア教育の危うさ 4◎自立した「大人」になるための教育 第5章◆だれのための大学改革なのか? 1◎少子化で様変わりする大学 2◎文科省の巧みな誘導とメディアの視線 3◎変貌する大学ーー現場からの"言い分" 4◎あらためて「なんのため」から「だれのため」へ 終章◆子どもを「理想」の犠牲者にしないために あとがき
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