ITと熟練農家の技で稼ぐ AI農業

神成淳司

2017年2月10日

日経BP

1,980円(税込)

ビジネス・経済・就職

農業を「質」で見ると、これほど有望な産業はありません。 日本の農作物は世界中で高い評価を受けており、日本の熟練農家の技は“世界一”と言っても過言ではないでしょう。 ただ、その多くは本人ですら言葉にできない「暗黙知」であり、スケールさせることが難しく、そこに課題がありました。  しかしここに来て、状況が変わりつつあります。IT技術の進歩により熟練農家の技を「形式知」にできるようになったのです。 国内農家の底上げができるだけでなく、熟練農家の技を「知財」として安全に輸出することも視野に入りました。そうした取り組みを「AI農業」と呼びます。  「AI農業」の「AI」とは、人工知能(Artificial Intelligence)の研究をも包含する、農業情報科学(Agri-InfoScience)を指しています。 すなわちAI農業とは、人工知能を含めた情報科学の知見を農業分野に適用することで、社会システムの変革を促す一連の取り組みなのです。  最新ITが「農業」を変革するーー。その戦略の全貌が本書に書かれています。 ◆第1章 なぜ今「AI農業」なのか 1-1 「匠の技」はどこにいくのか 1-2 超高齢社会を生きるための社会システム 1-3 IT活用の方向性 1-4 人の価値を拡張させて、社会の価値へ ◆第2章 農業の現状 2-1 農業への着目 2-2 高齢化する農業就業人口 2-3 日本農業の潜在力と可能性 2-4 「稼げる農家」は何が違うか ◆第3章 農業の価値を引き出す 3-1 マニュアル化できない熟練農家のノウハウ 3-2「水やり10年」からの脱却 3-3 匠の技の継承をITで支援 3-4 何を目的にIT投資をするのか 3-5 IT活用による農業分野の再構築 ◆第4章 AI農業のシステム 4-1 AI農業のはじまり 4-2 AI農業が着目する熟練農家の知見 4-3 植物工場を目指さない理由 4-4 イスラエル、オランダの取り組みとの比較 4-5 AI農業システムの概要 4-6 AI農業に必要なインプットデータ 4-7 技能と知識のモデル化 ◆第5章 事例 5-1 観察(状況把握) 〜熟練者の「目のつけどころ」に学ぶ〜 5-2 判断技術の習得 〜一気に一人前になれる学習システム〜 5-3 生産性の解析 〜1分の動画で作業効率を比較〜 5-4 ミカン栽培の例 5-5 オリーブ栽培の例 ◆第6章 知的財産の保護と活用 6-1 熟練農家の技術を保護する 6-2 政府主導での標準化ロードマップ策定 6-3 スマート農業の実現に向けた取り組み 6-4 データの帰属と標準化 6-5 農業ICTサービスのステークホルダーと各ガイドラインの位置づけ 6-6 農業IT サービス標準利用規約ガイド 6-7 農業ICT知的財産活用ガイドライン ◆第7章 Made by Japan 7-1 農業ビッグデータの活用 7-2 非破壊計測への取り組み 7-3 農業プラットフォームの構築 7-4 「熟練」の意味が変わる 7-5 Made in JapanからMade by Japanへ ◆第8章 農業の未来を考えるための10のキーワード

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