ハートで見つめて

角膜移植手術を受け、視力回復して３年。看護学校を卒業したジェシーの目の前で、けがによる一時的な失明から自暴自棄になっている患者は、彼女の手術の執刀医、ベン・コリアだった。わたしに光をくれた、わたしの王子さま。あのときは、恋心を告白しても、１２歳も下の娘のたわ言と彼には本気にしてもらえなかった。今では２６歳の立派な大人、彼の窮地を救えるのはわたしだけた。でも、あなたへの思いは以前とかわりないと告げてしまえば、彼の重荷になる。今は治すことに集中してもらわなければ…。ジェシーは嘘をついた。「トリメイン先生とつき合ってるの」あのプレイボーイとつき合ってる。ベンの心はなぜか波立った。