嫌い、嫌い…愛してる

キャロラインとテッドは十二年ぶりに再会した。たまたま同じ事件の陪審員を務めることになったのだ。三つ年下のキャロラインは、礼儀正しく上品な少年テッドが大嫌いで、さまざまないたずらをして彼を困らせたものだった。それにしても、彼は変わったわ。とても魅力的で、しゃれた雰囲気を漂わせている。裁判の審議期間中、性格がまったく正反対の二人は、喧嘩をしながらも一緒に過ごすことが多くなっていた。でも判決が下りれば、二人はまた別々の人生を歩いていくんだわ。そう考えていたキャロラインだったが…。