家路

璃夜は幼い頃から兄の月哉が好きだった。優しく穏やかで、いつも璃夜を守ってくれる頼もしい兄だった。しかしある夜、突然月哉に抱かれた璃夜は「兄」への感情を見失ってしまう。何も璃夜に告げないまま、月哉は高校を卒業して家を出た。一人残された璃夜は、「あの夜」はなんだったのか、兄の想いはどこにあるのかを考え続けていた。そんなある日、月哉が突然帰ってくる…。二人だけの世界に生きる兄弟の、狂おしい愛を描いた物語。