過去と向き合う

現代の記憶についての試論

アンリ・ルソー / 剣持 久木 / 末次 圭介 / 南 祐三

2020年10月10日

吉田書店

3,850円(税込)

人文・思想・社会

「記憶」という言葉が氾濫している。過去を伝える「伝統」や「歴史」が後景に退き、記憶があらゆる集団的アイデンティティを生み出し続けており、近年では社会的要求や公共政策にも反映されている。本書において、集合的心傷の記憶史研究のパイオニアの一人である歴史家アンリ・ルソーが取り組んだのは、このような現象を理解するためには、フランス、ヨーロッパを超えて世界規模でグローバルに考察することが、いかに重要であるかを示すことである。ホロコースト(ショアー)に代表されるカタストロフの記憶を維持するために現代世界は莫大な投資をしてきたが、それでも悲劇や大規模暴力の再発を防ぐに至っていないからである。 序 章  酸っぱい葡萄 第1部  争いをもたらす過去 第1章 欠如に直面して 第2章 史料あるいは欠如の探求 第3章 分析対象としての歴史 第2部 フランスの国民的記憶について 第4章 第五共和政下の記憶に関する政策 第5章 二重の負荷ーーヴィシーとアルジェリア 第6章 レジスタンスとレジスタンス主義 第7章 フランスにおける否認主義の根源 第3部  国境を越えた記憶   第8章 過去を裁くーーアイヒマン裁判 第9章 ヨーロッパにおける負の記憶 第10章 記憶のグローバル化

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